大阪市の水道は民営化されたのか
されてません。SNS暴走しすぎ。落ち着け。
検索したら一瞬で出てきます。引用 大阪市HP
上記より転載
(質 問)
大阪市の水道事業が民営化になるかもしれないと聞きましたが、ほんとうでしょうか?そういう予定がありますか
(回 答)
本市水道事業における民営化に関しては、現在、水道事業の運営全般を民間に委ねるという趣旨での、いわゆる「民営化」の予定も、水道事業の一部に公共施設等運営権を設定する予定もございません。
以上。
答えはこれで終わりなんですが、以下、説明を加えます。
発注の概要・そもそも民営化とは
そもそも「水道の民営化」といわれて一般的に頭に浮かぶのは、事業の統括管理から配水まで、民間会社が一手に担う、というイメージかと思います。
私が認識している中でもっとも水道の一元化及び官民連携が進んでいる宮城県ですらそのレベルの民営化はしていません。
参考 宮城県の事例
多くの自治体では何十年も前から水道事業の一部民間委託・官民連携は取り組まれています。
話題となっている、昨年、大阪市が発注した管路の耐震化事業も、水道事業の一部にあたります。
PFIという手法で民間の企業体(JV ジョイントべんちゃーの略)に発注しています。
引用 大阪市HP
水道事業は事業概要として、事業全体の運営管理、浄水場の運転管理、水質検査、管路等の更新など多岐にわたります。
今回のレベルの発注がいわゆる「水道の民営化」なら今行われている行政の業務委託はほとんど民営化されていることになります。んなアホな。
あと先ほどご紹介した宮城県をはじめ、すでに多くの自治体で水道事業における先進的なPFIが実施されていますが現在主だったトラブルは聞いてません。
民間企業は自社の利益のみを追求し災害対応なども行わないのか
民間企業は悪ではありませんし、公共性を排してまで利益を追求する組織はいずれ衰退することがわかっているいまの時代では、社会貢献、公共性の追求がステークホルダーの信を得てひいては事業継続にプラスになることはどの企業も認識しています。
有事の際に災害対応してくれないとの認識も違います。
災害協定を締結すれば災害時の動員をかけることになりますし、大阪市でもクリアウォーターが能登半島地震対応に出動しています。
いわゆる外資の企業でも、日本の自治体よりはやく被災地に向かい給水活動を行っています。
電気や通信、交通もかつては国営でしたが現在では民間企業となり、サービスも飛躍的に向上を続けています。
官民連携は最新技術を効率的効果的に実行できる、住民にとっても利益の高い取り組みです。
民営化で水道料金が上がる?
そもそも我々が認識しておかなければならないこと。
管路の維持管理に費用がかかること、人口減少や技術職等の不足によるものが大きいですが、そもそも 水道料金は今後必ずいずれの自治体も値上がりします。
いまそれぞれの自治体では、この値上がり幅を抑えるべく事業の官民連携・効率化・広域化などがいま徹底して議論し取り組みが行われています。
あ、ここ重要なのでもう一度記載します。
将来的な水道料金の値上がり幅を抑えるべく事業の官民連携・効率化・広域化などがいま徹底して議論し取り組みが行われています。はいここテストでるよ。
「根拠に乏しく不確かで悪意ある情報」を簡単に信じないようにしてくださいませ。
しかし国会議員までこういった情報の拡散をしてました。
他国の企業に「水」を売り渡して良いのか?
— 原口 一博 (@kharaguchi) January 26, 2024
水がなければ生きていけないではないか。 https://t.co/LQdUKFatTf
こんな認識不足のレベルの低い国会議員がいてはわが国の行政運営が心配ですね。
以上。
念のためもっかいこの記事の結論
・いわゆる水道の民営化は行われていない
・水道事業における官民連携は悪ではない