さて、先日記載した府におけるコロナ対策の追記。

 

SNSでも多くのご意見頂きましたので少し追加でご説明いたします。

 

なお先の記事を編集することも可能ですが、一旦公開したものを随時編集していくことは変更があった場合でも理由がわかりづらくアンフェアなので追記記事で記載してきます。

 

そして再三繰り返していますが大阪府のコロナ対応については課題や振り返るべき点がたくさんあります。

政治に関わるものとして不足があったことについては真摯に向き合い受け止めるとともに、今後に向けて議論をしていくつもりです。

 

そのうえで事実誤認については正していかねば、懸命に戦っている現場の職員や医療関係者にも顔向けできません。

 

決して「維新はがんばった」だの「よくやってる」だの言いたいものではなく、特定の数字や事実誤認だけ取り上げ、過剰に大阪府政を攻撃することは今後のコロナ対応の議論にとって生産的ではありません。

 

こういった観点から府のコロナ対応の現状と経過を訴えています。

 

第五波において府の病床体制はオーバーフローしたのか

 

さて、SNS上で議論になりましたが、府の第五波において保健所業務がパンクし長時間の放置の上肺炎が悪化し長期入院された事例があると伺いました。これは私の不徳の致すところですが、当該事例について把握ができませんでした。

またケースとして把握できなかったことについて、心から申し訳なく思います。

 

何度も申し上げますが、必ず対応について不足はあります。把握できていないことも多くある。

 

ですので再三繰り返しますが、足りていない現状の課題を今後の対応に活かしていく議論は真摯に行います。

しかし特定のデータだけを取り上げ過剰に府政への批判に徹するのであれば、「府の取組状況」についても様々なデータを示しつつ当然説明します。本記事の主題はここにあります。

 

そして第五波においては最大の一日あたり新規陽性者数を出したものの、病床はオーバーフローすることなく乗り切りました。

 

 

 

 

 

第五波において、確保している災害級非常事態の重症病床使用率が最大値で47.4%、軽症中等症病床使用率は最大値で90%となっており、確保病床は第四波に比してオーバーフローに至っていません。

 

「よくやった!!」と言ってほしいわけでもなんでもなく、「維新は病床減らして保健所へらしてパンクさせた」の情報だけでは誤ったイメージになりかねないため病床の状況を再度確認するものです。

 

事実、第四波では府の医療体制は厳しい状況になりました。

だからこそ医療のリソースを認識しつつ適切かつ迅速に病床確保のスキームを組む、そして感染の波と病床使用率の変動等から次の波に備える、こういった対策が重要になります。

 

そして第五波においては事実、第四波を超える一日あたりの感染者数を出し、保健所業務をはじめコロナ対応は事実ひっ迫し緊張感の高り状況となりました。

 

保健所職員はこの間昼夜問わず現場において厳しい対応を迫られています。多くの時間外労働も発生しています。

この点においてはもちろん大きな課題です。

ただなにも行ってこなかったわけではなく、第五波においては、第四波の教訓をもとに、保健所からの連絡が来る前でも医療や療養へアクセスできるよう、保健所の介入によらない初期治療体制の強化や、宿泊療養の決定に係るシステムの導入、保健所からの連絡前でも迅速に宿泊療養施設に入所できるよう9月下旬から専用コールセンターを設置するなどの体制整備を進めてきました。

しかしながら、想定を上回る患者の発生(1日新規陽性者数最大3004名)により、第五波においても一部の保健所で業務のひっ迫が生じました。このことから、大規模な感染拡大期には、保健所において、陽性者への迅速なファーストタッチと療養決定を最優先に実施し、陽性者を迅速に医療、療養につなげる体制へのシフトを9月末に本部会議で決定しています。

また、11月からは自宅待機者等緊急サポートセンターを設置するなど、陽性確定後、保健所からの連絡が来る前でも医療や療養へアクセスできる仕組みの構築を図っております。

再三さいし繰り返しますが、不足はある。上記の対応をしたとしても100点満点などあり得ません。

 

またこういった課題は大阪特有のものではなく、人口集積の都市を抱える都道府県では共通の課題です。

ほめてほしいわけではなく、「大阪が悪い」「維新が悪い」だけでは進まない議論があります。

課題をみつけ今後の再発を可能な限り抑えていく、対応の方向性をしっかり示していく。

これが政治や議会に求められている責務だと認識しています。

 

私たちの認識できていない苦しんだ方々の事例も多くあるでしょう。

そういった方々には心からお詫び申し上げるとともに、それでも前を向き目の前の課題を適切に議論し、必要な体制を築いていく必要があります。

 

新たな変異株は感染力も強いと側聞しており、病床がひっ迫し医療提供体制が厳しくなるリスクも十分にあります。

取組の課題を認識し、府全体のリソースを適切かつ迅速に配分していく、今後も引き続きこういった議論に集中して参ります。