「ポビドンヨードで唾液中のウィルス減少、波及効果も」
昨日、おかんから「あんた、イソジン買った?」と電話で聞かれて何がなんやらわからんかったんですが、共同会見の様子がテレビで中継されたことで買い占めが起こっていたことを後刻把握しました。
知事・市長共同記者会見が話題になっています。
会見の名称は
「(仮称)感染拡大防止に向けた営業時間短縮協力金」に係る大阪府知事・大阪市長共同記者会見
共同会見動画 全編URLも貼っておきます。
この会見において、まずは営業時間の短縮に協力してくれた店舗への協力金について会見しています。
以下、当該事業に関する説明資料。
繁華街での感染抑制を大きな目標にした施策です。
感染状況をみると繁華街等、飲食を伴う場において飛沫離散による感染拡大のリスクがあるため、大阪の代表的な繁華街であるミナミにおいて事業者みなさまのご協力を得ながら感染拡大防止をはかっていこうね、という趣旨です。
大阪府立病院機構大阪はびきの医療センターによる新型コロナウイルス感染症患者への研究協力について
さてこの会見、休憩をはさんで、大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター 次世代創薬創生センター長 松山晃文さん同席のもと、同センターによる新型コロナウイルス感染症患者に関する研究について、会見。
この際
「ポビドンヨードでの含嗽(うがい)により唾液中のコロナウィルスが減少、これにより他人への感染を抑制できたり、もしかしたら肺炎による重症化リスクの回避にもつながる可能性がある」という趣旨の会見。
説明資料がこちら。
ちなみに観察研究の元資料はこちら。
陽性者に協力をもらい、含嗽群と非含嗽群にわけて陽性率の検査。
(当然、含嗽前に唾液検査)
含嗽群に陽性頻度の低下が見られた。
という検証結果が得られた。との内容。
加えて
ポビドンヨード含嗽により唾液中のCOVID-19ウィルスの減少、これにより、
①陽性者から他者への感染リスクを低減させること
②COVID-19肺炎への悪化抑制、重症化抑制
などにつながる可能性もある、との内容かと。
ですので府民のみなさんへのお願い(再掲)
ただちに府民全員へのポビドンヨードでのうがいを願うという趣旨ではなく、
「陽性の可能性のある方やハイリスクの方を中心としてウィルス減少を図ることで市中感染リスクを低減していこうね」
という趣旨かと思います。
ただこの内容以外にも、重要なポイントは「うがいの重要性」を訴えているところかと思います。
(動画1時間34分経過時ころ〜)
COVID-19は舌部における増殖が特徴。
朝晩、一日複数回、うがいをすることでウィルスの増殖を抑える可能性がある、との趣旨。
うがいの手法まで言及しています。
当然喉や鼻などウィルスは付着しているため、ポビドンヨードによるうがいで直ちにウィルスが死滅するとは考えてない、といったことにも言及しています。
ただ他のウィルスと比して舌での増殖に特徴があり、含嗽(特にSARSウィルスでも死滅効果のあったポビドンヨードを用いた)が一定の効果があるのであれば、罹患した陽性者を中心として特に徹底していきたい、という趣旨かと。
陽性者減、重症化減に少しでも寄与できるよう、今後も引き続き検証を進める、との趣旨。
会見を経て一日たって想う
吉村知事や松井市長は手前みそですが、ほんとに並々ならぬ覚悟でコロナ対応に当たっています。
後手にならぬよう、府民のみなさんへの注意喚起や、世界的にも解決の糸口がみえない暗闇を走っている中で、先手を打った施策展開を進めているところです。
デスクの上に並んだイソジンがテレビで映り、テロップで「コロナ治療に有効」かのような内容が流れたことや、薬局等で同商品の買い占めが起こったことは本当に残念ですが、会見の内容、趣旨が少しでも多くの方に伝わり、一人でも多くの陽性者・重症化患者が減っていくことを切に願います。
批判を恐れ何の動きもしない行政リーダーがリスクを負わず安穏とし、住民とともに果敢にウィルス解決への糸口を探る人間が批判されるのであればWITHコロナを乗り越えていくことは難しいと感じます。
パブリック・コミュニケーションとして不十分な点もあったと思いますが、引き続き大阪の挑戦に何卒ご理解をお願いいたします。