先日は動物殺処分ゼロを目指して活動されておられる方から現状のご説明を頂きました。

 

これまで個人的に課題を感じて、TNR活動に同行させて頂き、猫の捕獲から不妊手術の現場も見せて頂きました。

 

大阪市役所や大阪府庁から現状の取り組みについても聴取した上で先般、保護活動に取り組まれている方から政治・行政への要望を聞かせて頂いた次第です。

 

 

動物愛護の問題は課題の多い府政の中で後回しにされている印象が否めません。

 

もちろん厳しい財政事情の中で、直ちに多額の財政出動を動物愛護にできるかというと、これも難しい問題です。

 

しかし、大きな予算措置がなかったとしても、役所間の縦割り打破、そして地域・行政と民間団体さんの連携を深めることで、現状から大きく好転できるチャンスはあると感じています。

 

 

大阪市の動物殺処分の現状は、H27年で犬が36頭。猫が1955頭。

 

7年間で犬については約9割減。猫については約6割減。

 

犬の殺処分は大きく減少することができたようですが、猫についてはまだまだ悲しい運命を迎える個体が多い。

 

この猫の殺処分が減少しきらない原因が猫特有の生態に基づく原因に加えて、飼い主が飼育をコントロールできず多頭崩壊を迎えてしまったり、野良猫が繁殖を続けていたり。

 

淀川区においては区画整理事業を進めていくにあたり、飼い主やえさやり主が転居したことをきっかけに、地域で住んでいた猫たちが無制限に繁殖している例などもありました。

 

また、動物飼育禁止の公営住宅等で飼育し、多数の猫が繁殖していた例もあったようです。

 

このように、この問題は「動物の命」という非常に重要な課題に加えて、大きな「環境問題」であると認識しています。

 

昨今、NHKの 『 クローズアップ現代 』 などでもペットショップの流通問題や猫の多頭崩壊が取り上げられてきたようです。

 

NHK クローズアップ現代 ネコに家が壊される 

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3892/1.html

 

NHKクローズアップ現代 追跡!ペットビジネスの闇

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3811/

 

「猫をはじめとしたペットの飼育」を通してさまざまな社会課題が浮き彫りになってきていると感じます。

 

善意で活動されておられる方々も、決して余裕があるわけではなく歯を食いしばって耐えながらも尊い命を救うために日々活動を続けられています。

 

現場の課題等を具体的に分析しながら、現状のストックを有効利用し、より効果的な施策展開ができるよう、引き続き努めてまいります。