東京都下水道サービス株式会社さんで、東京の下水道経営について、短い時間ですが勉強させて頂きました。

大阪府の下水道経営とは違う点がよくわかりました。

東京都では早期(昭和の時代)に既にインフラ維持管理のための民間さんと官との高い意識での連携があったかのように思います。

これもまた大阪の二重行政の弊害なのでしょうか、大阪全体の下水道経営が効率化できなかったとすればとてつもない弊害です。


イメージなので正確ではない表現かもしれませんが。

下水道業務に「大中小」があって。

「大」が管路敷設工事や防災対策。広域的業務ですかね。

「中が維持管理戦略(全体的な維持管理の取り締まり、台帳整備や苦情対応等)

「小」が実際の現場における補修作業や清掃作業等

イメージなので業務内容等詳細ではないですし、表現もお許しください。


東京は「大」を下水道局が。

「中」を東京都下水道サービスが、

「小」をそれぞれの民間さんがやっている


対して大阪は「大」、「中」を大阪府都市整備部下水道室が。

「小」を民間さんがやっているイメージですかね。


この違いの中で問題点は、「維持管理戦略を民間がやるか公がやるか」で技術力に差が出てきているという点ではないでしょうか。


「中」:維持管理戦略を民間、つまり東京都下水道サービス株式会社が担っているため、戦略的で効率的な「維持管理」と「技術開発」により差別化をはかる意識が東京の方が高い。


東京都下水道サービスさんからは知的財産や特許への意識を感じます。それを海外へ向けて展開する、「対外」の意識が高い。


「維持管理」を公が担っていると、この戦略的で効率的の部分のコンセンサスが、事業局と財政局の間で成立しがたい。

ここに東京と大阪下水道事業の違いが出ているような気がします。


これはわれわれ政治家にも責任があり、「下水道」という「あってしかるべきと考えているインフラ」に対して「維持管理を戦略的におこなう」向上心がなかったのではないでしょうか。



さてここにきて原子力発電にも通じるところがあります。

あってしかるべきと考えて、便利になりすぎた生活の中で、「万一のリスクに気が付いていない」

都市の病とでもいいましょうか、都市部に顕著な気がします。


原子力にしろ下水道にしろ、私たちは「便利を享受してそのリスクをどこかにおしつけている」ことをもっと自覚すべきだと思います。

事故があってからでは遅い。

発電所が爆発したから急に電力のあり方の議論になったり、下水道の管路が破損して道路が陥没して大事故がおきてからその危険性に気が付いたり。



原子力にしかり下水道にしかり。どこかに便利な生活のリスクをおしつけていることを行政はじめ私たちひとりひとりが再考する必要があるかと思います。


話がそれましたね、すいません。ともあれ東京都下水道サービス株式会社さんの高い経営意識に非常に刺激を受けました。次の常任委員会の質問で取り上げます。


いまひとつ余談。

東京駅を出て歩いて5分のところのビルで話を聞いてそこからまた大阪に戻ったわけですが。

そんなわけであまり「東京」を満喫できませんでした。

それでも駅前を歩いただけで、何か、感覚的に大阪と圧倒的に違います。

本会の杉江議員とも話していましたが、建物の容積率がおそらく低い。

つまり敷地にゆったり建物がたっている。よって歩道が広く余裕がある。


語弊があるかもしれませんが、東京はいい意味で「無駄」がおおい。

大阪は商人魂でしょうか、きっちきっちに詰まっているためそういう意味で「無駄」は省いたものの、それが逆に街に「無駄」がなくそれゆえ「余裕がない」

東京駅の駅前を歩いただけで何がわかるとご批判もありますが、なんとなく東京と大阪の違いを感じました。


明日は淀川区十三のプラザ大阪で教育基本条例の早期成立を求める会。