6月27日に開催された第42回大阪府環境審議会に出席してきました。


環境審議会は討議内容も幅広く、所管の委員会をいくつか設けて具体の話は各部会で執り行います。

奥野武俊委員長(大阪府立大学学長)をはじめ多くの学識経験者の先生方がいらっしゃいました。

地球温暖化対策の在り方や新環境総合計画の効果的な推進、府立自然公園の指定等、審議事項も広範にわたります。


地球温暖化対策の在り方についての協議では、今後の国際的な枠組みの確定や国家としての取り組みについて見通しが不透明であり、先般の大きな震災を受けて今後の対策が不透明な状況です。

当面は府として短期的な取り組みについて11月下旬には委員会より答申するということになりました。

新環境総合計画についてはガイドラインの協議で、今後は部会に付託。

大阪府立阪南・岬自然公園の指定。


この辺りまではよかったんですが、1,4-ジオキサン 等の排水基準等について(部会報告)という議題になると初見ではちんぷんかんぷんです。

1,4ジオキサンや1,1ジクロロエチレン、塩化ビニルモノマー等の排水について、浄水場上流部については国の規制値より厳しい上乗せ基準を設けるという内容です。

事前に議題の提示があり勉強していたので当日は混乱しませんでしたが、1,4-ジオキサンって舌噛みそうな名前ですね。

特定の薬品、溶剤等に含まれており、毒性は腎臓・肝臓への障害や発がん性があります。

これらの物質は中央環境審議会から、排水時に「河川水等により少なくとも10倍程度に希釈されている」という考え方のもと、排水基準は環境基準の10倍程度に設定されています。

こういった物質について、取水場の上流部では、環境基準を適用する、つまり厳格な基準を採用することにしました。


私たちが飲んでいる水道水は大きな河川の取水場から取水浄水されて各家庭に届いています。

その取水場の上流部で、こういった毒性の確認された物質が排出された場合、多くの府民の体に悪影響が出てしまう可能性も考えられます。

当然国の基準で十分に取り締まっているものの、大阪府ではさらに踏み込んだ厳格な基準を適用し、豊かな自然と安全な飲料水を守るという取り組みは大いに賛同できます。

大阪は水都を目指しています。豊かな水系に恵まれた水の都になるためにも、こういった姿勢は非常に重要だと考えています。


2時間議論して閉会しました。

今後とも審議会の中でさらに詰めた議論に参加していきたいと思います。