[においの一部、鼻粘膜で変換=嗅覚の個人差に影響か—東大]
(時事通信 2010年12月4日)
鼻腔に入ったにおいのもとの物質は、一部が鼻腔の粘液に含まれる酵素に
よって別の物質に変換されることが、東京大大学院農学生命科学研究科の
東原和成教授らが4日までに行ったマウスの実験で分かった。
脳で感じるにおいは、におい物質そのものと、この酵素で変換された物質の
混合物の場合があると考えられる。
東原教授によると、この粘液は本来、におい物質を嗅覚の神経細胞にある
センサー(受容体)に運んだり、有害なにおい物質を分解したりする役割が
ある。
酵素の量は年齢や性別のほか、体調によって異なる可能性があり、人間の場合
でも、においの感じ方の違いの一因になっているかもしれないという。
実験はアーモンドや香辛料のクローブのにおいを使って行った。
研究成果は米科学誌ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに掲載された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101204-00000078-jij-soci