[ローマ帝国における鉛中毒]
(Wikipedia)
古代ローマではサパと呼ばれる酢酸鉛を主成分とした甘味料が多く摂取されて
いたことから、鉛中毒が多く発生したと考えられている。
この時代からすでに鉱山などの事例により、鉛が健康被害をもたらすという
ことは知られていた
ローマ帝国では水道管に鉛が使われていたため、慢性的に鉛中毒者を発生
させ滅亡の遠因になったという説があるが、現在では正規の学説としては
取り扱われてはいない。
主な理由は2つある。
1つは、水道内部に分厚く沈着したカルシウム炭酸塩が鉛管の内側にも付着
して、鉛と流水を効果的に隔離したこと。
もう1つは、ローマ水道における鉛管部分はごくわずかであり(総延長の
ほとんどは石造だった)、また現代と違ってローマの水道には蛇口の栓という
ものがなく常時垂れ流しだったため、鉛の溶出が問題になるほど長時間に
渡って水と鉛が接触することはなかったことである。