乳児ボツリヌス症 | 横山歯科医院

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[乳児ボツリヌス症]

(Wikipedia)


通常のボツリヌス症(ボツリヌス毒素による食中毒)と異なり、ボツリヌス
菌の芽胞を摂取することにより起こる。
芽胞は乳児の体内で発芽し、ボツリヌス毒素を作り出す。

原因となる食物はいくつか考えられているが、蜂蜜(ハチミツ)について因果
関係が明白になっている。
そのため、1歳未満の乳児に蜂蜜を与えてはならない。
(1987年10月20日厚生省通達)

芽胞は高温に耐えるため、一般的な加熱調理では蜂蜜中の芽胞の除去は困難で
ある。
この中毒が乳児特有である理由として、乳児は成人に比べ腸内細菌叢が
未発達であることや、消化管が短いことから、成人では消化管で殺菌される
ボツリヌス菌が乳児では腸管まで届いてしまうためと考えられる。


2006年12月8日厚生労働省は、井戸水の飲用から宮城県の0歳男児に乳児
ボツリヌス症が発症したと発表。
同省によれば、飲料水による同症が確認されたのは世界で初めてとのこと。

乳児ボツリヌス症は、国内では1986年千葉県での初発例以来約20例(生後
1~9ヶ月)の報告がある。
しかし半数以上は、ハチミツを食べて発症したケース。

患者宅の井戸水から検出されたボツリヌス菌の汚染源は特定されていない。
またどのような飲料水について、乳児ボツリヌス症の発症リスクが高いのかは
必ずしも解明されていない。

対象の井戸に亀裂があり、雨天時に水が濁っていたことから、この井戸固有の
問題であり、全ての井戸・地下水が問題となっているものではない。