海水注入、実際は継続 福島第1所長が判断 | 横山歯科医院

横山歯科医院

http://yokoyama-dental.info/

[海水注入、実際は継続 福島第1所長が判断]

(中日新聞  2011年5月27日)


福島第1原発1号機で大震災発生翌日の3月12日夜に原子炉への海水注入を
一時中断したとされる問題で、東京電力は26日、実際に中断はなく、注水を
継続していたことが分かったと発表した。

社内の協議で中断を決めたが、第1原発の吉田昌郎所長が冷却による安全
確保を優先し、注水を継続したという。


問題が表面化した今月21日以降、東電が社内調査を進め、吉田所長から
24~25日に事情を聴いて注水継続が判明した。
26日に記者会見した武藤栄副社長によると、吉田所長は新聞報道や国会で
中断が話題になり、国際原子力機関(IAEA)の調査も予定されていること
から「事実に基づいて検証がなされるべきだと考えて報告した」と説明したと
いう。

武藤副社長は報告遅れを理由に吉田所長を処分する考えを明らかにした。


東電によると、1号機で真水注入が止まり、首相官邸で午後6時から海水
注入による再臨界の危険性と対策を議論し、東電側に注水の準備を指示。
東電側は「準備でき次第注水する」と理解し、午後7時すぎに注水を始めた。
しかし、同25分ごろ、官邸にいる元役員から東電本店に「(菅直人)首相の
判断がなければ、海水注入できない雰囲気、空気を伝えてきた」(武藤
副社長)という。


清水正孝社長や吉田所長らがテレビ会議で対応を検討し、官邸の判断を待つ
ために注水の一時中断を決定。

この際、吉田所長から注水を続けるべきだとの意見は出なかったが、実際は
独断で注水を続けた。

東電によると、「事故の進展を防止するには、原子炉への注水継続が何よりも
重要」と所長が判断したためという。


政府からの海水注入の指示を受けた後、第1原発から本店に「海水注入を
再開」と事実と違う内容を記した文書で連絡が入った。


経済産業省原子力安全・保安院にも同様の報告がなされており、西山英彦
審議官は「事実と異なる報告がされていたことは遺憾。法的に問題となる
可能性もある」とコメントした。


http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011052790014918.html


--------------------------------------------------

[海水注入継続、発表したものの・・・客観データなし]

( 読売新聞  2011年5月27日)


「所員や地域の安全を最優先した、大変正しい判断をした」
東京電力の武藤栄副社長は26日の記者会見で、海水注入継続の判断を評価
した。
しかし、その正しい判断は、現場の発電所長が本店の指示を無視するという
形で下したものだった。
事故対応の中枢だったはずの東電本店が、機能不全に陥っていた様子を示して
いる。


川上和久・明治学院大教授(政治心理学)は「状況は刻一刻と変化していたの
だから、東電本部は現場の判断に重きを置くべきだった。『官邸の懸念』と
いう、不明瞭な理由で海水注入の中止を指示するような行為は混乱を招く
だけで、非常時の指示連絡のあり方が理解できていない」と批判する。

そして、川上教授は「原発事故は国際的な問題なのに、初期の重要な事態の
説明がこれだけ二転三転しては、いくら検証をしても諸外国からの信頼を
得られないだろう」と指摘する。


実際、「注水を継続していた」という今回の発表も、東電は所長や発電所の
関係者1~2人から聞き取っただけで、海水注入の継続を示す客観的なデータ
などの証拠は今のところ何もない。


所長本人は記者会見には姿を見せず、この日、本人と直接連絡を取ったという
細野豪志首相補佐官も、記者会見で具体的な話の内容は明らかにしなかった。

(科学部 今津博文)


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110527-OYT1T00166.htm


--------------------------------------------------

<本日のお題>

真相は闇の中であるが、一応本日のテーマは、
  「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」


--------------------------------------------------