これまでのリハビリに「口」の視点はなかった | 横山歯科医院

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[医科・歯科タッグ 湯布院厚生年金病院]

(大分合同新聞  2011年2月13日)


国内有数のリハビリ施設である湯布院厚生年金病院(由布市)は4月から、
地元の歯科医師会との「医療連携システム」を通じ、入院患者の口腔ケアに
力を入れる。
歯科治療をリハビリの“出発点”と位置付け、脳卒中などの後遺症による摂食や
飲み込み、歩行などの障害の機能回復や、肺炎予防につなげる。
リハビリ病院と医師会による本格的な「医科―歯科連携」は県内で初めてと
いう。


診療に当たるのは大分、由布両市の歯科医でつくる大鶴歯科医師会(山原幹正
会長、97人)。
主に由布市内の医師がかかりつけの「登録医」として、曜日や時間帯ごとに
診療を分担。
院内のリハビリチームと連携し、歯科の立場から機能回復を支える。

このシステムでは、患者が入院した際、病院内の歯科衛生士が口の中を
チェック。
病院から依頼があれば登録医が出向き、診療に当たる。失語症や言語障害が
ある患者も多いことから、言語聴覚士などの専門スタッフが立ち会い、意思
疎通を橋渡しする。


同病院リハビリテーション部の森淳一副部長は「これまでのリハビリに“口”の
視点はなかった」と話す。
口の中の衛生状況が悪化して雑菌が繁殖すれば肺炎の危険が高まる。

地元の歯科医に訪問診療を依頼しても日程調整が付かず、治療開始まで1週間
以上かかるケースもあったという。

森副部長は「義歯の具合や歯のかみ合わせが改善すればあごが安定して力が
入り、全身のバランスが増す。踏ん張りも効き、転倒予防につながる。歯科
治療はリハビリに好循環を生み出す」と強調する。


システムは1月から試験運用がスタート。

登録医として訪問診療に当たる酒井珠材医師(63)=同市=は「治療が必要な
入院患者は多く、歯科の立場から機能回復と肺炎予防を後押ししたい」と
言う。

山原会長は「口の状態が万全でなければ、その後のリハビリや機能回復に
大きな影響が出る」と指摘。

森照明院長は「システムを将来的にも持続可能な医科歯科連携のモデルケース
としたい」と話している。


http://www.oita-press.co.jp/localNews/2011_129756043581.html



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