
設計は、高松伸建築設計事務所。
この劇場は、国の重要無形文化財「組踊」を中心とする沖縄伝統芸能の保存振興を図るとともに、沖縄の地理的・歴史的な特性を活かし、伝統文化を通じたアジア・太平洋地域の交流の拠点となることを目的として設けられたという。
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敷地は、浦添市街の海側。周辺は、倉庫流通系の工業団地
日常的に人の賑わいのないロケーション。
敷地前面に「組踊公園」はあるが、この施設と共に賑わいを呼びこもうという意図も見え辛い
新設公共施設にありがちなスタンドアローン状態となっている
これだけの用地確保は市街地には難しいが、ちょっと残念な敷地設定

その中で、建築は凛々しく存在感を主張している
外観は、琉球王朝時代の建築をモチーフにし、「雨端(あまはじ)」という風を通す軒下空間や日差しを和らげる網代状に竹を編みこんだ「チニブ」という沖縄の独自形態を元に構成されている。
外観は、その形態で方形にくるむ
この徹底さは、全体を綺麗にまとめ上げる

出隅部分もうまく処理している。

ロビー部分

ロビー外壁側
上部が暗いのが残念。
外壁で大胆に使っていることもあり、内部からもその断片が綺麗に見えて欲しいところだが....