【沖縄2011】カトリック与那原教会(聖クララ教会) | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

沖縄本島の東海岸を通る国道329号線を南下し、与那原(よなばる)町の中心の交差点から
見上げると、バタフライ型をした屋根を持つ建物が見える

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この教会は、与那原町の中心の小高い丘に位置し、
まさに街を見守るように建てられている。

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1958年築。当時の沖縄は琉球列島米国民政府(USCAR)下。
設計は、在日米陸軍技術 部隊建設部に所属していた片岡献氏による。
その際、太平洋地域での設計に従事していたSOMによる指導があったとされており
アメリカ近代主義建築の強い影響があるという。

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眼下には、与那原の街が広がる。もちろん太平洋も望める立地。

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エントランス
慎ましく、こじんまりとしている

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エントランスを抜けると、芝の緑の映えた中庭にでる

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中庭の向こうに礼拝室があり、その周囲を回廊が取り囲む

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礼拝堂へのアプローチは、階段を登り、中庭の横を通る。その先に玄関となる。

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この教会は、この玄関で靴を脱ぎ、中に入ることになっている。

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玄関を抜けると中庭側(南西)の一段低くなった側廊にでる。

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礼拝堂の北西窓に目を奪われる。
柱間には所々に色硝子が嵌められ、与那原の街を透かす。

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礼拝堂の前の方は、畳敷き。

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天井は、均等な梁配置で、その間は木毛セメント板のような天井が張られている。

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側廊の下がり天井部分は、木格子。
吸音効果を狙っているのでしょうか?

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この与那原教会は、2003年に選定された日本におけるDOCOMOMO*100選のうちの一つであり、
日本における近代建築の中でも歴史的価値は高い。

訪れた時には、礼拝堂の後ろの部屋で、修道女の方が教えを説いておられました。
突然の訪問でしたが、快く見学して頂き、有難うございました。

※DOCOMOMOとは(Wikiより)
DOCOMOMO(ドコモモ、英: Documentation and Conservation of buildings, sites and neighborhoods of the Modern Movement)は、1988年に設立された近代建築の記録と保存を目的とする国際学術組織。
http://ja.wikipedia.org/wiki/DOCOMOMO

docomomo japan
http://www.docomomojapan.com/index.html