フランス大使館の移転に伴ない、取り壊し前の旧大使館の建物を使ったアートイベント
日本やフランスのアーティストの作品が、現状復旧不要のお構いなしで
旧大使館の建物を占領している。

旧フランス大使館は、1957年竣工。
フランスの建築家、ジョセフ・ベルモンに設計された。

車寄せのキャノピーを支える細いRC柱

エントランスの中庭とそれを取り囲むRC庇

そのプロポーションと質感は、近代建築そのもの

コルビジェの元で学んだ坂倉準三による鎌倉の「神奈川県立美術館(1951)」や
前川國男による上野の「東京文化会館(1961)」と通じる。

今回は老朽化による建て替えとなり、解体されるという。
残念でならない。


入口近くの建物でも「DANDANS at No Man's Land」展が開催。
こちらの展示は、総じてレベルが高い。

建物は、スチールのカーテンウォールが使われ、
こちらもその歴史を感じる。壊すのは惜しい建物である。

本館の方の展示も多彩






当日訪れたのは、午後3時過ぎ
入口は長蛇の列で、入場も約1時間待ちの混雑。
建物は、時の経過により、機能上その使命を終える。
それにより解体されてしまうのは、残念ながら仕方がない。

保存され、別用途に転用されるのは
都心の敷地では、稀なケースだろう
本敷地も、某ディベロッパーによるマンションになるという。

解体をされるのを機に、このようなイベントを開催できたことは
大変素晴らしい。
様々なメディアで取り上げられた結果、この集客。
まだまだ東京はアートに飢えているかのよう。