ローコストハウス | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

昨日は、pointの長岡さんのオープンハウスにお邪魔しました。

http://www.point-tokyo.jp/

敷地面積68m2、建築面積27m2 地下1階、地上2階建ての狭小住宅。

中央に「らせん階段」を配し、地下からロフトまで10の床が60cmずつ

螺旋状に配置されている。

寝室、リビング、キッチン、勉強室等

各フロアは機能分化されながらも、壁はなく、

住宅全体がワンルームとなっている。

建築面積27m2のワンルームだが、視線は螺旋に沿ってせり上がり、

対岸の部屋を通り、窓の向こうの空へ突き抜ける。

圧迫感は全くない。

ここのスペースはおそらく4.5-6畳ほどの空間。

その空間は、そこで何をするのか明確に計算されており、

それに基づく空間が積層隣接展開が行われている。

非常に明解で、空間的にもその連続性は面白い。

コストを聞けば、2000万円をかなり切った建設費に驚く。

確かに素材の割り切りは、明解。

壁は塗装、床は、南洋材の共芯合板に塗装(ワックス?)仕上

通常のフローリングとは全く違う質感に、好みは分かれるところである。

ローコストハウスは、何かを割り切らなければ成立しない。

長岡さんらが設計した住宅は、その点、空間の豊かさを優先したのであろう。

非常に良い参考例を見させてもらいました。

一般的には、ローコストハウスが後ろ向きの志向と見られがちですが、

この住宅を通じて、新たな可能性を見つけました。

ありがとうございました