と思うほどの2つの「ピカソ展」

フランス国立ピカソ美術館が改修されることとなった経緯から
この世界巡回展が催されている。
マドリード、アブダビと廻り、日本では六本木の2つの美術館で開催
(なぜ2つに分けたか?疑問には残る。双方の美術館の綱引きか?それとも入場料を取りやすくするためか...)

ピカソの作品は膨大
なぜここまで描けるのか?
その時代性を取り入れつつ、新しい美術を切り開き
生涯、思索を巡らし続けた人生に敬意を表する
20世紀の美術の歴史は、彼の思索の歴史とも言っても良いのかもしれない。
「青の時代」
「バラ色の時代」
「アフリカ彫刻への傾倒」
「キュビスム」
「コラージュ」
「新古典主義の時代」
「シュルレアリスム」
その思索の数は計り知れない
しかしその創作には「恣意的」な戦略がある時期を境にして
表出してくるように思える。
時期的には「キュビスム」の初期段階だろうか。
「キュビスム」その発見に対する創作には、喜びが満ちているように思える。
でも、やはり彼の作品のなかで
一番好みなのは「青の時代」の作品たち
今回の展示では、不安な姿を映し出す「自画像」1901年や
鋭い目つきのバルセロナの娼館の女主人の作品が見られる
この時期のピカソは、「不安」と「迷い」に満ちていたのだと思う。
その姿が感じられるほど、この時代の作品には訴えかける力が強い
そこには、等身大のピカソが見える。
「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」展
会場: 国立新美術館
スケジュール: 2008年10月04日 ~ 2008年12月14日
住所: 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
電話: 03-5777-8600
「巨匠ピカソ: 魂のポートレート」展
会場: サントリー美術館
スケジュール: 2008年10月04日 ~ 2008年12月14日
住所: 〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド
電話: 03-3479-8600 ファックス: 03-3479-8643