1+1+1=3以上か?それともそれ以下か? | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

昨日、アルミサッシメーカーの三協立山アルミと新日軽が
2年後を目処に経営統合することで大筋合意したことが伝えられました

nikkei.net「三協・立山と新日軽、経営統合で合意 サッシ国内2位に」

元々両社は、サッシの一部を共同生産等するなど協力関係にあり
原材料の高騰、着工件数の激減の現況から見れば、コスト削減の効果を狙うのは
必然的な解答ということでしょうか?

鉱物メジャーの発言力の上昇、アセロール・ミタルやインベブによる「バドワイザー」買収、
巨大化を邁進する高級ブランド等、資本の集約化が特に目立ちます。
既存の企業が集約され、新興企業が現れてくるのが資本主義でもありますが
限りある世の中で、持てるモノ、数の論理による支配力がさらに強まっています。

サッシ業界は、今回の再編で、
トステム、三協立山アルミ+新日軽、YKKAP、ビル用建材の不二サッシと
大手は、この4社に集約されました。さらにトステムは、INAXと住生活グループをつくり、
YKKAPはTOTOとリフォーム分野で提携をしているのを考えると
さらに建材メーカーで統合が進むのは必然でしょう。

それぞれの商品の微細な違いを読み取って選んでいるので
建材数の減少、商品の統合、パッケージ化は、
選択枝が少なくなることであり、残念です。

コストが厳しいほど、既製品を上手く使うことを考えています
そのため、カタログの隅々まで見ることは必然であり、
オーダーではなく、彼らの仕事の流れに沿ったアレンジをどう作り出せるかが
ポイントになります。

何でもオーダーして作った時代は終わり、
建築の作り方も変化しています。その時代にあった手法を選ばざるをえません。

大手メーカーにも引き続きがんばってもらいたいのと同時に、
小回りのきく中小のメーカーにも厳しい時代をくぐり抜けてほしいと思います。

相変わらず、デザイン上譲れないこともあり、無理難題は言いますが、どうぞよろしく