出血

昼11時半すぎにトイレにいくと、ショーツに茶褐色のものが少しだけついていた。ティッシュにもおりものが茶褐色。蘇る菜々を授かったことがわかってすぐのあの日のこと。でも経験済みだからなのか、今日は落ち着いていた。トイレから出て、産婦人科に電話をした。前回と同じように『今は何も出来ないから、自宅で絶対安静』と言われるかと思っていたら、『午後の診察開始1時半にきてください』と言われた。出掛けるまでの一時間はなるべく横になっているようにして、母に車で病院へ連れていってもらった。

病院について、診察室に入る。菜々は母と待合室で待機。早速内診をしてもらう。

先生と画面を見ながら、赤ちゃんを確認。しかし、先生はしばらく黙ったままで『うーん』とうなった。

診断結果はなんともいえないとのことだった。もしかしたらダメかもしれない。
現在の週数からいくと胎芽がみえていい時期なんだけど、胎嚢しか見えていない。よくみると赤ちゃんに栄養をあげる部分は見えるし、胎嚢は先週よりも大きくなっている。

画面を見ながら大泣きしてしまった。そして内診後、腕に注射をしてもらった。先生から、『可能性がなければ、(流産の処置ための)注射をいつするかって決めてるよ。そうじゃないから注射を打ったんだ』と言われ、さらに涙が止まらない。

待合室では菜々が『ママー』と泣いていた。

今出来ることは安静にすること。ただそれだけ。1月4日まで安静の指示が出た。お風呂も2、3日に1回。明日から旦那は冬休み。申し訳ないけど、助けてもらおう。

先生がいう。『最初がなぁ…』。子どもによって妊娠の経過は違うと思うけど、私も先生と同じように思ってしまう。

不安になりながら、旦那にメールをすると、
『了解！とりあえず安静にしていなさい。今はそれしか出来ないからね。大丈夫！なるようになるから！』と返信がきた。

『成るように成る』

その言葉がどんなに元気をくれただろう。心が軽くなった。今私が悩んでも、何も変わらない。逆に悩んだことで赤ちゃんに悪影響かもしれない。

今まで旦那の一言に何度も助けられた。沈んでる心を浮上させてくれる魔法の言葉。旦那が何気なく発する言葉も私にとっては魔法の言葉となる。
人によって魔法の言葉は違うだろう。私にとって旦那の言葉がすごく心に響く。そんな彼と共に歩んでいく私の人生は明るくなっている。彼と歩めることが最高であると再確認できる瞬間。

赤ちゃんへ。
頑張れ！ママも頑張るから！！