美術館へ行ってきました。
Great Ukiyo-e Masters
春信、歌麿、北斎、広重
~ミネアポリス美術館秘蔵コレクションより~
入館料を支払って、静かにロビーを抜け会場へ・・・
ゆっくり、本当にゆっくり時間をかけてみました。
場違いなカップルが入ってきて雰囲気を壊されましたが(←オメーが言うなよですね?)
そんなの気にしません。笑
本当にゆっくり拝見しました。
こんなにゆっくり見るつもりはなかったのですが・・・
鈴木春信 見立太田道灌
「七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきを悲しき」
この浮世絵の女性が手に持つ一輪の山吹を見て解説をじっくり読んで、
これは全部見て、全部携帯にメモして帰ろうと思いました。
そんなことは実際には出来ませんが、出来る限りはメモしようと思いました。
江戸城を建設した太田道灌。
その太田道灌がある日突然の雨に遭い、みのを借りようと民家を訪ねる。
民家から出てきた若い女性が玄関の軒先に出てきて、みのではなく一輪の山吹を手にしてきた。
そしてそれを太田道灌に手渡そうとする。
太田道灌はそれを見て立ち去った。
その後、太田道灌はそのことを友人に話した。
するとその友人が、みのがなく役に立てない悲しさを、
花をつけない山吹にかけた粋な対応だったと言った。
という逸話が伝わっている。という・・・
もうこういう話に弱い僕は、
全部、もう全部ですよ、浮世絵と解説は全部読みつくそう。
そして出来る限りはメモして帰ろうって思ったのでした。
係りの方がとても優しく、タイミングよく声をかけてきてくれた。
「お若いのに熱心ですね・・・」
「いいえ、何もわからなくて、ただメモをとっているだけです。お邪魔しております。失礼致しました。」
係員の方が、スっと・・・
メモの挟まれたバインダーと鉛筆のセットを差し出したので、それを遠慮せずお借りしました。
コインロッカーに荷物預けてきてよかった~って感じでした。
両手が空いてますから丁度良い。
葛飾北斎
壬生狂言 桶取 「ぬれかゝる しうちをミぶの 狂言ハ はねたるたがの やぶれ桶とり」
壬生狂言 節分 「みの笠の 雨とうち出す 豆まきに ぬれかかりたる 鬼も十七」
元禄歌仙見合 あわび 五歌人それぞれの短歌が書かれてある。
源宗千朝臣 「山里は 冬そさみしさ まさりけり 人目も草も 枯めと思えハ」
(百人一首 うはかゑとき)
冨嶽三十六景
・甲州 三坂水面 →これ、いいですね。逆さ富士かと思った・・・
・隠田の水車
→田園の水車を書いたこの浮世絵は、
今の原宿~渋谷あたりのことでこの一帯を当時は隠田村と呼んだそうです。
そして三役と言われる、
「神奈川沖浪裏」
「凱風快晴(赤富士)」
「山下白雨」
感動でした。
このブログの背景画の「凱風快晴(赤富士)」は見れなかったのです。
これは10/30に前期が終了し、浮世絵は前期と後期で全部入れ替わったそうです。
知っていれば二度見た。残念・・・。
諸國名橋奇覧 かうつけ佐野 ふなはしの古づ →佐野の雪景色でした。
琉球八景 城嶽霊泉 →これは沖縄ですね。
歌川広重
東都名所 日本橋之白雨、日本橋雪中
京都名所之内 あらし山満花
名所江戸百景 大はしあたけの夕立、真間の紅葉手古那の社継はし →これ、好きですね。
甲陽猿橋之図 構図が素晴らしく、川、山、松木、橋、月とすべてが見事でした。
武陽金澤八勝夜景 これも見事でした。
魚づくし 鮎 / 春園静枝の狂歌 「秋の雨 ふりても水の かけおよし さひはみえさる 玉川の鮎」
夕日ケ岡 →極めて貴重な作品とのことでした。
歌川国芳 鯉
東洲斎写楽 市川蝦蔵 竹村定之進
鈴木春信
五常禮 「君を思ひ おやに孝あり いかりなく 礼儀をつくす 人ぞたのしき」
三十六歌仙 「わひぬれは 身をうき草の ねをたへて さそふ水あらば いなんとそおもふ」(小野小町)
三十六歌仙 源重之 「風をいたみ 岩うつ浪の おのれのみ くだけてものを おもふころ哉」
奥村政信 虚無僧姿の若衆 「鶯の 恋慕の竹に 初音かな」
勝川春潮 四代松本幸四郎 「塀越の さくらにゆかし まりの音」
喜多川歌麿 扇屋内 花扇
「のせられて 見る夕顔の 花あふき 人の心に 秋の来されは」
これをメモするのも大変でしたが、
ここに書くときメモを見ながら書くわけですからこちらの方が大変でした。
漢字変換がわからない文字もありましたし、それを検索し探しながらですからね。
しかも、半分くらいまで書きかけで一度辞書ツールへ行ってしまって・・・
すぐに気付いて戻っても、当然ここは白紙ですから(大泣)ね・・・。
でもどうしてもここに書きたかったので、
これをほとんど書いたのはこれで二度目です。
忙しい合間だったけど、とてもよかったです。
良い思い出になりましたね。
美術館の皆さん、本当にありがとうございました。