ある日のある人の話。


そいつは、ある都合があってKという町からSという町へ自転車を取りに行きました。

今朝は雨が振っていてしかも寒くて大変です。

ナイロンの上下を着込み、濡れても良いコートを着て・・・

そして、つば付の帽子、サングラス、そしてビニール傘を差し、

誰が見ても怪しい格好で向かいます。

歩いている途中に気がつきました。

それは濡れちゃうだろう!というシューズでした。

メッシュのマラソンシューズで、これにはまいってしました。

天気ならいいです。足蒸れも無く快適ですが雨の日はまずかったでしょう。

帰り道ではきっと靴の中までびしょびしょのはずです。

そうだ!ごみも出してしまおう。

今日は可燃物の日のようです。

少な目のごみを出しました。

さて行くか!気合十分です。

吐く息が白い、手袋で携帯電話の操作が思うように行きません。

未だにメールを打つのが遅いみたいです。笑

途中、10年前から知っていてまた最近メールをするようになった方へメールを打ちながら徒歩で向かいます。15分~20分程度でしょうか、S町の駅に着きました。

途中も人が少ないことに気がつきます。

今日は何曜日だろ?って感じだよね。

この駅の利用者が少ないのか?

「ど~うでもいいですよ♪」

思わず振り返っちゃいました。

そんな居るはずが無いじゃないですか!

え?誰が?笑

途中S町駅を過ぎてからお約束ですね、道に迷います。

でも、「どうせ着きますから的な感」で歩いていきます。

一生懸命に歩いていきます。

見えた!あれだ!

ここでさっきまで少々不安で、また慌てて打っていたメールを余裕気に確認し、のんびりと送信ボタンを押します。

「送信しました」の表示を確認し一仕事を終えた気分です。

目的地に着きました。

ネットで時間を確認し、なんだ日曜日もやっているのか!なんだよ!

なんて思っていたのももう30分も前のこと。

着いてしまえばこっちのものです。

行きとは違い、帰りはゆうゆう自転車で帰れるわけです。

そう思って、今日は郵便局の通帳を持って来ており、

帰りにS町駅近くの郵便局を探し、

郵便貯金口座の通帳を記入して口座残高がいくらになっているのか確認をしようと楽しみでした。

この口座は一年に1回しか見ることは無く、引き出しは一切しません。

ある印税が入って来る楽しみな通帳です。

なんの印税なんでしょうね。笑

本でも書いたのでしょうかね?

レコードやCDでも?えええ?作詞作曲?まさかね笑

ああ、写真集?ないない!笑

実は、バツ1で慰謝料を毎月分割で頂いているのでしょうかね?

いいえバツ0(ゼロ)ですからそんなことはありませんね!笑

まあ何にしても冬季オリンピックのメインスポンサーになるような企業からですのでご安心下さいとのことです。

その通帳を見るのも一年に一度ということで本当に残額がいくらになっているのか?楽しみです。

実際には本当に大した金額ではないけれど、まあ嬉しいものですよ。

もう17年ですからね100万円くらいになっていたら良いなあ・・・笑

な~んて考えてましたが・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・。

家に自転車の鍵を忘れて来てしまいました。


なにが帰りはゆうゆう自転車で帰れるダヨ!

何が通帳記入だよ!

まったく。

帰りは、1時間も自転車を担いで歩きだよ!歩き!!

自転車を担ぐのは難しい。

全身汗でびっしょり。

メッシュのシューズで靴の中はびしょびしょ。

手はかじかむし。

駅前に郵便局なんかないし・・・

事前に確認しなきゃね♪

はい。そのとおりです。


本当にあった怖い話4 おわり