定時後に歯医者での治療。

その後にまた会社に戻る。

役員専用のエレベーターに乗り大事な歓送迎会のために最上階へ・・・

i商事(珍しくイニシャルトーク(笑))のM総務部長が政府系金融機関役員に栄転される。

30分程遅れると22Fの夜景の綺麗なレセプションホールのオードブルのお皿はほとんど空に・・・泣

最後に残って食べたのはケーキだけ(笑)

そんなことは吹き飛んだ。

それは最後の挨拶。

僕は最後の挨拶で泣いた。


素晴らしいと思った。

優秀な上に努力家。(努力をしたから優秀なんだよ)

それにしても波乱万丈の商社人生だったんだなあと感動した。

まさにサクセスストーリーだった。

話し方が上手なのもあると思う。

最初にM部長は、いつもは短いが今日の話は長いからみんな着席して聞いてください。と言い、誰も座らないので3度もM部長は同じ事を言っていた。みんなが着席した。

ふかふかのソファーに座りながら聞いたのもあるだろうが、僕はあと1時間でも話を聞いていたいと心から思った。最後の拍手の前に泣いていたくらいだからね。


僕は間違っていたと思う。

仕事であそこまで頑張れるから今の地位があるのだと。

僕は今まで何をやってきたのだろうか・・・

2秒程、落ち込んでしまった。

そこへ僕のお母さん的な方が見えて、

「何を言っているの!そんなこと無いわよ!」

最高の女性(お母さん的な)先輩社員の励ましで救われたが(笑)


いやあ、しかし素晴らしい話だった。

中東、香港、イギリス、中国、トルコ・・・

仕事一筋とは言わないが、でもそうだったに違いない。

体の芯から感動したし、握手して欲しいと思って大部長の帰りを待った。

ええと、最後なので女性社員に囲まれている。

人ですごくて僕なんか入り込めない。(笑)

ホールを出る間際のこと、一瞬の隙が(いいやチャンスが到来した!)


M部長はやさしく、新しいご挨拶用の政府系金融機関の役員名の入ったお名刺を下さり恐れながらも僕の名刺と交換をして頂いた。

「僕は本当にあと1時間でも2時間でもお話しが聞きたいと思いました。感動しました。

ゆっくりお話しをする機会さえなかったですが・・・。今日は、とても楽しかったです!」

すると、今度そうだね・・・じゃあ来月にでもじゃあ行こうか?

と、100%の社交辞令ではあるにせよ、そう言ってくれた。

とても嬉しかったなあ。

握手する手は分厚く力強かった。


昨日とは違う溜息が出た。

またいろいろと考え出した・・・。

やっぱ、何でもただではならないんだね。


いやあ、素晴らしかった。

中でも、この(人事)話を聞いて、「お受けします。」という時、「是非、後任にはY口を!」という言葉が感動的だった。後の事をしっかりと考えられていたことは言うまでも無いが、話の構成や流れからして完璧!と何をやっても凄い人は凄いんだなあ。


ホント、僕は小者だ。