生きるとは呼吸することではない。行動することだ。
/ ジャン=ジャック・ルソー
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PCの移行とかバタバタしてて日記の更新が滞っていました。
モフーン。
……行動します。
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任天堂社長「設定からゲームを作り始めるとだいたい迷走する」
http://blog.esuteru.com/archives/3318819.html
僕は受け仕事が多いので、
・まずお金が決まる。
・人員と期間が決まる。
・作れるシステムとボリューム(キャラ数とかステージ数とか)が決まる。
・ストーリーを考える。
・設定を考える。
って流れがほとんどです。まあ、設定から考えてみたいけどそれをやるとお金が見えなくて、面倒な事になる感じでしょうか。
たまに「設定から考えろ」という流れもあるんですけど、その時も「後から変更がかかっても大丈夫なようにシステムやボリュームにリンクしないボンヤリとした設定にしておく」という高度な政治テクニックが必要になるという……
世の中、金・金・金です……
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単純にストーリーテリングと設定の関係で言えば、まずは「体験」をデザインして、そっから逆算で設定を作る事が多い気がします。たとえば
・悲しい気分にさせたい。
>弱者が虐げられる構図にしよう。
>病弱なキャラを出そう。
・「燃えるぜ」って気分にさせたい。
>主人公が突破出来ないような壁を用意しよう。
>敵が「絶対勝てない」と錯覚するような能力を作ろう。
こんな感じで。
設定から体験が作られる事もありますが、基本は逆算です。
他の人がどうだか判りませんし、自分が上手くやっているのかどうかもよくわかりませんが。
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「設定を作る」というと、とにかくユニークな発想を求められているように見えますけど、ゲーム制作の場合は「工数の中でどうやって折り合いを付けるか?」とか「最終的な体験にどうやって寄与するか?」を考えて、設定の組み替えや破壊をする作業が多くを占めます。
これまで「設定を考えたい」というタイプの人を何人か見てきましたが、そういう人は設定を考えるのに向いていない気がします。気がしますというか、上手く行かない事が殆どでした。考える事のプライオリティが設定にシフトしてしまっていて、工数や体験のデザインがおろそかになりがちだからです。
逆に言うと「設定を考える」という仕事に向いているのは設定の破壊に耐えられる人、つまり設定に興味が無い人が多いという。皮肉な話ですが。
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設定とストーリーと体験はすべて連動する関係にあります。
僕は逆算で体験から作りますが、もしかしたら全部同時に考えるタイプの人も居るかもしれません。なんか数学の等式を見て左右の答えを同時に出しちゃう的な感じで。
そういう天才な人にとてもアコガレル日々であります。
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