ヘミングウェイが書いていた。
『この世は素晴らしい。戦う価値がある』と。
後半の部分は賛成だ。
映画「セブン」 /
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最近、気付かないウチに XSI が Softimage に戻っていて「SI ver2 時代から育ててやった俺に断りも無く!」と憤慨していたヨコオです。別に育ててないけど。
という事でCG業界のオハナシの続き。
今回はイロイロ考えてしまって書いた後に放置している時間が長かった……
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国内のCG業界の目に見える問題点として感じるのは
・オリジナル作品制作が大変難しい。
という事が一番大きいと思います。
結果として、パチンコ映像やCM映像などの「別の製品の為の映像」制作をして食っていくしかない。「別の製品の為の映像」を作っていると、CG映像に作家性は求められなくなっていく → オリジナル作品が作れない → 「別の製品の為の(以下略)」 というネガティブスパイラルに入ってしまっています。
だから一部の人を除いて「作家」という肩書きで食っていく事が難しい。
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オリジナル作品が作れない事で、
・宮崎駿や押井守みたいな「大御所」が出てきていない。
・ドラクエやFFのような「続編大作」が作られていない。
・深夜アニメのような「固定枠」が持てない。
こういう現象が起きています。
いや、これらが成立していないからオリジナル作品が作れないとも。
鶏とタマゴですが、まあこのあたりが上手く回らない結果いろんな方面にいいように使われちゃってると。
もちろん、自分のオリジナル作品じゃなくてもイイって人も居るとは思いますが、そうした職人的な立ち位置だと、いつまで経っても利用される側のままになってしまいがちで。
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海外では PIXAR やディズニーなんかはオリジナルで作れていますし、日本でもアップルシード→ベクシルとかでビジネスにはなっている様子。
逆に言うと、それだけしか成功例が無い。
「アバター」なんかは「映画監督のキャメロンすげー」とはなるけど、「コレ作ったCGディレクターすげー」とは思われない。トイ・ストーリーやアバターみたいなを日本でやろうとしたら「じゃあ監督は宮崎さんとか押井さんで」とかになる。
テレビアニメでもコスト的な観点からCGを使用した映像は増えていますけれど、あれでCGクリエイターが大ブレイクしてオリジナル作品を作れるかと言えばそうはならない。いずれはアニメ業界のテクニックの一つとして定着してオワリ。
果たしてCGクリエイターに未来はあるのか?
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「ではCGクリエイターはどこに向かえばいいのか?」
については次回。
えー続くの?→続くんです!(川平慈英っぽく言う)
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