戦争の後遺症/科学者/ オーストラリア人 | ヨコオタロウの日記
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人は賢明になればなるほど、ますます腰を低くして他人から学ぼうとする。
/ ロジャー・ベーコン



ファルージャ爆撃が奇形児出生の原因か?
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/2008_Behind_Birth_Defcts.html

ファルージャの奇形児に支援要請
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/comment/20091117/1258463869

イラク戦争後の都市ファルージャで、奇形児が増加しているというニュース。
劣化ウラン弾や、白リン弾が原因じゃないか?と言われていますが、過去に類例も無いし調査も研究もされていないので、今のところは誰も原因を断定出来ません。

テレビでこのニュースを放送していたときに、背骨が変形したり多頭であったりと厳しい状態の子供の写真が沢山紹介されていました。しかも、他にも「映すことが出来ないほどの状態」の子も居るそうです。



ニュースの中で僕が一番気になったのは、一人のイラク人女性医師のインタビューでした。
イスラム圏と言えば、とにかくアメリカを憎悪している傾向にあります。
この医師も「アメリカの爆弾が原因だよ!」と言うんだろう、と思っていました。ところが、

「私は医師であり科学者であるので、不明なうちは原因が何であるかは断定出来ません。でもここ数年に奇形児出産が増加しているのは事実です」

と回答したのです。
民族や宗教の憎悪を押さえ込んで、一人の科学者としての冷静な答えを出している姿は自分の中のイスラム教徒のイメージを少しだけ変えました。



似たようなニュースをもう一つ。
例のバットマンカーみたいな風体にも関わらず速攻で壊れたシーシェパードの事故について。

過激派シー・シェパード、豪でも反感高まる
http://harupong.tumblr.com/post/327561706

オーストラリアの新聞の一つが「事故の責任の所在」を読者投票でアンケートを取ったところ、約64%が「シー・シェパード」と回答したとの事。

オーストラリア人にも冷静な人は沢山居ます。
翻ってみると、自分がそこまで冷静であったかは疑問で。
どんな主張であれ、自分も自己検証を出来る強さを持ちたいと思う次第ですハイ。