「何かが変だ」と感じたのは、いつからだったのでしょうか。
僕自身、まだまだ十分な支援ができているとは言えません。それでも、作業療法士として、支援する立場として、生育歴を振り返ることで見えてくるものがあります。
幼少期、言葉がうまく出なかったり、突然の予定変更や日常のちょっとした乱れが大きなストレスとなって、自分を保てなくなることがあると思います。
そうしたとき、周囲とのズレが生まれ、時にはイジメの対象になることもあるのかなぁと感じます。
「環境」というものが、子どもにとってどれほど大きな影響を与えるのか。
でも、その「環境」が良い?のか悪い?のか、そのときには誰にも判断できなかったように思います。
振り返ると、病気というのは急に始まったことではなく、日々の小さな積み重ねが本人も周囲も気づかないうちに悪循環になっていたのかもしれません。
だからこそ、生育歴(育ってきた背景)を丁寧に見直すことが、支援の出発点になると僕は考えています。