若草物語 オルコット 麻生九美訳 光文社古典新訳文庫 | うみパパのブログ

若草物語 オルコット 麻生九美訳 光文社古典新訳文庫

南北戦争時のアメリカを舞台に16歳、15歳、13歳、12歳の4姉妹の一年間を描く。

 

アメリカニューイングランド地方の小さな町に住む牧師のマーチ一家は清貧を絵にかいたような家族で楽しく暮らしていたが、一家の大黒柱の父が南北戦争の従軍牧師として志願し女性だけのクリスマスを迎えるも、隣の豊かなローレンス家の孫息子のローリーも含めて様々な事件に遭遇するも道を踏み外すことなく清貧を貫く。

父親が病に倒れ母がその看病にワシントンに滞在中に三女のベスが猩紅熱で重症になるも皆の熱心な看病で二人とも回復し楽しいクリスマスを迎えるという流れ。

 

『大草原の小さな家』や『赤毛のアン』の系統の北米の開拓時代の名残を残した小さな町での家族の物語です。

今では想像できないような男女の明確な役割分担、道徳観念が見てとれ、こんなに貧しいマーチ一家にも住み込みの家政婦さんがおり、長女のメグは社交界をのぞいたりもしています。

19世紀の中頃のアメリカの家庭の様子が生き生きと描かれています。

少女向けの文学作品として読んでいませんでしたがいささか時機を逸してはいますが読んで悪くなかった。