初掲載時に、一番バズった作品がこちら。

 

しめい
 
  

 

 

ひとはみな
しめいをもって
うまれる
 
 
 

ひとつめのしめい
 

それは
しょうがっこうの
てすとの
とうあんようしにかくもの
 
 
 

ふたつめのしめい
 

それは
じだいをつなぐ
ひととなること
 
 
 

みっつめのしめい
 

それは
かみからさずかりしもの
 
 
 
 

このよに
うまれたいみをしること
 
 
 

そして
よっつめのしめい
 

たにんのために
みずからのいのちを
ささげること
 
 
 

そして
ひとはかみとなる
 
 
 
 
 
 
 
 

ひとが
いちばん
たいせつにすべきもの
 
 
 
 
 

それがしめいだ
 
 
 
 
 
 
 
 

しかし
ざんねんなことに
 
 
 
 
 

しめいに
きづかぬまま
しんでしまう
ひともいるという
 
 
 
 
 
 

じんせいという
てすとのとうあんようしに
あなたはしめいがかけますか
 
 
 

ひとはみな
しめいをもって
うまれる
 
 
 

しかし
もっているしめいのかずは
おなじではないのだ
 
 
 

こどもたちよ
ひとからしめいされる
ひととなれ
 

ひとから
しめいされないような
おとなにはなるな
 

それが
せめてもの
おやのねがいだ
 
 
 

かけるひとと
かけないひとが
いるという
 
 
 

じんせいという
てすとのとうあんようしに
あなたはしめいがかけますか

 

 

 

〜 横須賀しおん第一詩集 

いつだってアイはあのころのまま」収録作品〜