キジハタ 23cm x1
カサゴ 15-18cm x約10
リリース
カサゴ 約10
今回の参加者は12人。船は2隻仕立てました。いつものように金曜日の夜、上海の布良瀬を出発。
往きのバスでいきなりトラブルに。1時間ほど走ったところで、レンタカーの運転手が急に停車し、これ以上先に進まない、オレはゴルフ客を乗せると聞いていたのに、魚の匂いがつくのは嫌だとか言い出した。暗にチップを弾めということらしい。中国経験の豊富なメンバーが15分くらい掛かってねじ伏せてまた走り出したのですが、さらに3時間ほど走り、漁港の手前約40キロのサービスエリアに着くと、午前2時から5時までは大型車は高速も一般道も走ってはいけないと言い出した。参加者の中に中国の方がいて、ネットで調べると、確かにそういう規制はあるらしい。前回までの運転手はそれを無視してくれて(?)いたようでしたが、今回の運転手はチップをもらえなかった腹いせの順法闘争に出たらしい。こんなところで3時間も足止めを食っていたら、4時の出船~7時釣りスタートのはずが、2時間も遅れてしまう。しかし、ここでチップを渡すようなことをしてはますます付け入られてしまう。一同腹をくくってここのサービスエリアで5時を待つことにしたのでした。
郷に入っては、の覚悟でじっと耐えながら目をつぶりひたすら5時を待つ。ようやく5時になり、走り出したのですが、港の手前で激しい雨が・・・
そんなこんなで、いつもより2時間遅れで石浦漁港に到着、すぐに2隻の船に6人ずつ別れて乗り、雨の中漁山列島を目指しました。
9時
今回も餌は活きエビ。夏場よりも一回り小さく、体長5cmくらい、さらに抱卵してお腹が鮮やかな黄色になっているものが多い。やはり魚も卵を抱いているほうが食いがいいだろうと、黄色いものを選んでつけます。
30分ほどたち、今年初の獲物は、
お約束のカサゴ。Nさんが釣り上げました。カサゴながら型は悪くないのでキープ。あとに続けと皆さんさらに気持ちが昂ります。
次はこれも漁山の定番、キビレ。塩焼きにちょうど良いサイズはMさんがゲット。
テンビンで丁寧に底を取りながらの1枚だそうです。
続けてHさんが慌ただしく動き出した。タモをくださいというのですが、初めての船なのでどこにあるかわからず、バタバタしていると船長が屋根の上から持ってきてくれた。ようやく上がってきたのはこれもおなじみの大陸スズキ。50cmくらいでしょうか、体高があってきれいなドット模様は、まさに漁山の魅力!
Hさんによると、中層で当たったらしい。20号オモリだったのでけっこう潮に流されて着底する前にガンときたそうです。実は今回の重要なヒントがこの一言にあったとは、その時は誰も気づきませんでした・・・
自分はといえば、コンスタントにカサゴがあがるものの、型が小さい。イメージしているキビレもスズキもこない。
今年初の釣行とあって、お気に入りのテンビン仕掛けに加え、漁山では定番の胴突き、また今回初めてオキアミコマセが調達できたので、日本から大事に持ってきたプラビシも用意してきました。こんな感じ。
テンビンは日本に帰った時にタックルベリーを何件かハシゴして買い集めたものに、ステンレスワイヤーと熱収縮チューブで自作したものを何本か。それに初めて買った「夢の天秤」。
水深はいつもどおり20m以内。最初は手堅くスズキかキビレを釣って、それからいろいろと試そうと思い、漁山定番仕掛けの、片テンビンにクッションゴム2mm50cm、フロロ3号ハリス2m、鈎はチヌ4号というマイ標準仕掛けで、常に底を取りながら50cmから3mくらい上げたところまで様子を見ていましたが、アタリはぽつぽつあるがカサゴばかり。
途中でオモリをビシカゴに変え、オキアミコマセを詰めて付け餌もオキアミに変え、漁山初のコマセ釣りに挑戦!したのですが、普段でも根掛かりの多い地形で、沈んでいたロープにひっかけてしまいPE1号が高切れ、貴重なプラビシをロスト。二つ目は近くの船のアンカーロープに巻き込まれてしまい、30分であっけなく2つのビシを失ってしまいました。黄色くアピールする活きエビが付け餌としてよさげだったので、ビシは深追いせず、いつもの活きエビの角チョン掛けに戻してしまいました。
次の週末にBBQを予定していて、何かお土産をと勢い込んでいたこともよくなかったのかも。いつもはテンビン竿に集中して2本目は手間いらずのサビキ仕掛けを出しておくのだが、今日は2本目はスピニングリールに胴突き1本鈎にして、ちょい投げして広範囲を探る戦法に出た。わかっていたがこれでは注意力が散漫になり、両方の竿さばきが雑になる、二兎追いのパターン。ボート釣りでいうと、アタリがないのにしびれを切らして漕ぎまわって疲れて自滅する構図。結局夕方5時までやって、チビカサゴから18cmクラスまで10尾ほど、いくつかを残して大半はリリース。カサゴ以外では、午後3時過ぎにようやくキジハタ。
23cmなので迷わずキープ。意外だったのは、底から3mほど聞きあげてきて、しゃくった時にぐんと食い込んだこと。この漁山ではベタ底が基本で、今回も忠実に底を取りながら聞きあげても3mくらいまでを探っていましたが、そのときも3mくらいまで聞き上げてきたので、一応しゃくってから落とそうとした時にぶるぶると引き込むアタリ。あとで振り返ればこれもヒントだったとは・・・
盛り上がりもないままに11時の沖上がりタイムリミット。2日目のカサゴ以外の釣果は、
Yさんがキビレと黒鯛
Nさんがアイナメ
ちなみに今回の船長は、自分では釣りはまったくやらずに、船を適当なところに止めてアンカーを下すと簡易ベッドでお昼寝。しびれを切らした我々が移動してくれと頼むまで熟睡でした。
もう1隻のほうの釣果は、我々より数段上で、黒鯛50cmクラスを筆頭に、小ぶりながら真鯛、黒鯛、キビレなど鯛系を数枚、スズキ50-60cmクラス3本。渋さは変わらないながら、向こうの船長は自ら舳先に仁王立ちして、胴突き仕掛けを熟知しているポイントに投げ入れていつも客の何倍も釣り上げる人。その船長が目の色変えて魚を探して動き回ったことに加え、釣友会の会長はじめしつこい猛者が揃っていたこともあって、さすがこういうときに腕の差が出るものだと感じました。
なかでも、今回初めてのオキアミコマセを執念で振り続けたKさんは、見事に黒鯛、真鯛を釣り上げました。
あちらの船長から聞いたそうですが、今の時期は塩分濃度が水深によって差があり、普段は底に着くはずの魚が浮いてしまうため、タナが取りにくく非常に難しい時期だとのこと。それを聞いた我々は、なるほど、確かにHさんの上げたスズキは漁山にはめずらしく中層だったし、自分のキジハタも底から3m上だった、などと遅ればせながら納得。それを下船してからではなく、釣りの最中に聞いていれば、こんな結果にはなっていなかった、やはりあの熟睡船長のせいだと、いつもの反省会でいつもの反省ならず愚痴大会で日曜の夜は更けていったのでした。
改めて今回の反省点を挙げると、
1. 「漁山はベタ底」に固執しすぎて、様々なヒントを見逃していた。
2. 中途半端な竿の出し方をしてしまい、注意力が散漫になった。
3. テンビンに絞って、ハリスの長さやタナ、誘い方を変化させるべきだった。
4. 慣れない胴突きで広範囲を探った結果、広範囲のカサゴを釣っただけだった。
半年ぶりの釣行ということもあって、あれもこれもと欲張った結果でした。次回は6月でしょうか、今度はオキアミコマセに絞って大津の師匠の釣法を貫きとおすつもりです。
ちなみに、「夢の天秤」は、根掛りロストが怖くて結局使わずじまいでした。まさに、夢に終わりました・・・