3月だというのにひどく寒い金曜の午後だった
神様ですら予期せぬ大地震が起こってしまったんだ
誰も彼も悲しみに打ちひしがれ
不安に肩を寄せ合って過ごした束の間、
オレ達の故郷の海辺の街を津波が襲ったんだ
家や車がまるでプラモデルのように流され
いたるところで人々は阿鼻叫喚し成す術もなく
地獄のような光景をただ見つめるだけだった
幾日か過ぎてたくさんの尊い命が亡くなった事実を知らされて
生き残ったオレ達は行動することを決めたんだ
「人助け」というとてもシンプルなことを
了ちゃんがリーダーでタケチンと我妻さんの3人が
創めたスコップ団。
名前はダセェけど優しさと男気は誰にも負けないのさ
なんせ根底にある物が愛だからね
たくさんの未来の友人の家を片づけた今年の夏
山元町に入りびたりだったぜ今年の夏
決して海水浴じゃないぜ、スコッピングだぜ今年の夏
塞ぎ込んでいた何人かの世界を変えることができた今年の夏
言い訳なんて聞きたくないし
文句なら後で聞くから
この夏をただ何となくさよならオーシャンしてしまった君
遅すぎることはないんだぜ
悲しみに暮れている海沿いの友人達はまだまだいる
君にだってできるさ
このオレができるくらいだからね
ねぇ、来ておくれよ
友達や好きな子が困っていたら手を差し伸べるだろ?
それとおんなじなんだよ
スコップ団の活動は
オレだって君だっていつかは死ぬんだ
自分の人生の引き際に
俺はあの時、確かに人助けをしたと
堂々と逝けるなんてかっこいいじゃん
もうすぐ夏が終わる
君の2011年の夏はどんなだった?
オレは間違いなく人生最高の夏だった
あぁ、2011年の夏、
スコッピングに明け暮れた夏
もう二度とこの夏には戻れないけれど
あぁ、2011年の夏、
一生忘れることのできない夏になったね
ヘイ!スコップ団のみんな・・・・
あれは2011年の夏だった・・・
ブライアン、マボイね。