前日の成田の出迎えの興奮を抱えたまま東京駅9時発の
新幹線に乗り息子の故郷の仙台へ向かった。
息子は新幹線の車中でも元気に無邪気に過ごしていた。
帰郷の日はあいにくの台風。
大雨と強風が仙台を直撃していた。
ニュースではあちこちで冠水していることや被災地での被害
状況などが報じられいた。
まさに台風に向かって帰る状況でした。
ママあてに地元の友人たちから「大丈夫ですか?帰れますか?」
などと心配メールの嵐。
そんな中でもJRの新幹線は台風で運休することは少ないので
大丈夫でした。
時差ボケのまどろみの中、
車窓いっぱいに広がる雨粒の流星を眺めながらぼんやりと思った。
「Y大への転院をキャンセルした日も雨・・」
「募金活動を開始した時も雨・・・」
「ゆうとが渡航してNYに着いた時も雨・・・・」
「ドナーの方が現れた日も雨」
「帰国する時のNY現地の予報も雨・・・・」(結果晴れでしたが)
「成田へ無事着いた時も雨・・・・・」
「仙台へ帰郷する時も雨・・・・・」
雨がいつも幸運を連れてきてくれた。
雨は息子と私たち家族にとって恵の雨やラッキーレインなのかも
しれない。そう思うことにした。
それかゆうとが強烈な雨男なのか・・・な。
2時間半後、新幹線は無事仙台へ着いた。
息子とママにとっては実に9ヶ月ぶりの故郷。
久しぶりの風景に感慨も深かっただろう。
そして改札口の向こうにはもっともっと感慨深い光景が待っていた。
「ゆうとく~んおかえり~!」子供たちとお母さんたちの声が
コンコースいっぱいにこだました。
おっーーーーーーーーっ!幼稚園の親友たちがたくさん
お迎えに来てくれていました。
昨日に引き続きやられました・・・・・・。
息子も照れくさそうに大喜びですぐに昔からの親友たちと
駅構内を走りまわっていた。
感動のあまりに泣き出すお母さんもいて本当にうれしかった。
みんな募金活動の時の苦労やゆうとの病状時のことを思い出し、
あの時のゆうとくんが歩いてる!と感極まったのだと思う。
本当にありがたい。
幼稚園当時お世話になっていた先生達も来てくれた。
「由宇人、おまえは幸せものだよ。」
みんながしてくれたことに心から感謝しよう。
手作りのメダル、ゆうとくんおかえりの横断幕、親友たちからの手紙を
決して忘れるなよ。それは間違いなく一生の財産になる。
そしていつか親友が困っていたら今度はオマエが助けるんだ。
もしパパの協力が必要なら喜んで協力するよ。
ママさん達をまとめてくれたママさん、横断幕をつくって
くれママさん、募金活動に協力してくれたママさん、
事務局業務をがんばってくれたママさん、そして私たち家族が
わからないところで一生懸命がんばってくれたママさん。
全てのママさん方に感謝いたします。
どうもありがとうございます。
由宇人を実の息子のように思い、注いでいくれたパワーは
本当にすごかった。
いつの時代も「母は強し」ですね。
マジで尊敬します。
あの時は「泣いちゃだめだ」と気丈に振る舞っていましたが
後から1年前のみなさんのことを思い出して一人で泣きました。
もちろんうれし涙っすよ。
変な意味ではなく、アメリカンな感覚でママさんみなさんと由宇人の
親友達を愛しています。
大雨の中来てくれて本当にありがとう。
そしてこれからは移植した者として皆さん方に予めお断りをしなければ
ならないことやご協力をいただきたいことが多々あります。
ご不快な思いをさせてしまうこともあろうかと思います。
まことに申し訳ありませんが、そこのところも含めまして今後とも
どうぞよろしくお願いします。
私ども家族も皆さん方からのご要望に関してはやりますので
何でも言ってください。
よろスコップお願い申し上げます。
それは人との出会いだと思う。
間に合ってよかったぁ~。