保育園や幼稚園では、子どもたちが元気いっぱいに遊び、日々の成長を重ねています。
そんな中でよくあるのが「鼻血」です。
突然鼻血を出した子どもに、どう対応すればいいのか戸惑う方も少なくありません。
この記事では、保育中に子どもが鼻血を出したときの正しい応急処置の方法や、注意点、保護者への連絡のポイントをわかりやすく解説します。
子どもの鼻血、実はよくあること
子どもは大人に比べて鼻の粘膜が薄く、ちょっとした刺激でも鼻血が出やすいのが特徴です。
例えば、以下のような場面で鼻血が出ることがあります。
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外遊び中に転倒して顔を打った
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鼻を強くこすった・ほじった
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乾燥やアレルギーで粘膜が弱くなっている
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急激に気温が変わったとき
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緊張や興奮で血圧が一時的に上がったとき
つまり、「鼻血=大きな病気」とは限りません。まずは冷静に対処することが大切です。
応急処置の基本手順
子どもが鼻血を出したら、次の手順で応急処置を行いましょう。
① 安静に座らせる
鼻血が出ているときは、横にならせてはいけません。
出血した血が喉に流れ込み、気分が悪くなることがあるためです。
正しい姿勢は「椅子に座らせて、少し前かがみにする」こと。
血が喉に流れず、口から出てきた場合はティッシュで拭き取ります。
② 鼻の小鼻をつまむ
出血している側、もしくは両方の小鼻を親指と人差し指で軽く押さえます。
目安は5〜10分。このとき、強く押さえすぎないよう注意しましょう。
小さな子どもはじっとしているのが苦手なので、優しく声をかけながら落ち着かせてください。
③ 鼻に詰め物をしない
昔ながらの処置として「ティッシュを丸めて鼻につめる」という方法がありますが、現在は推奨されていません。
粘膜を傷つける恐れがあるためです。
押さえるだけで十分止血できます。
④ 氷や冷たいタオルで冷やす
鼻や首の後ろを冷やすと、血管が収縮し出血が止まりやすくなります。
保育室に保冷剤がある場合は、タオルで包んで当ててあげましょう。
保育現場で注意すべきポイント
応急処置に加えて、以下の点にも注意が必要です。
● 血の量や時間を記録しておく
保護者や医師に説明するため、どれくらいの時間鼻血が出たか、量は多かったかなどをメモしておきましょう。
● 衣服やタオルの交換
鼻血で服が汚れた場合は、速やかに着替えさせましょう。タオルも血がついたままだと子どもが不安になります。清潔なものに交換することで気持ちも落ち着きます。
● 他の子どもたちへの配慮
鼻血を見て驚く子もいるため、「○○ちゃん、大丈夫だよ。ちょっとお鼻から血が出ちゃっただけだからね」と周囲の子にも安心する声かけを忘れずに。
受診が必要なケースは?
以下のような場合は、病院を受診する必要があります。
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10分以上つまんでも鼻血が止まらない
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1日に何度も鼻血が出る
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顔をぶつけて鼻の骨が変形している
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全身にあざができやすく、血が止まりにくい傾向がある
こうした場合は、保護者に連絡し、必要に応じて受診を促すことが大切です。
保護者への連絡のしかた
軽度の鼻血でも、その日のうちに一報を入れることが基本です。
連絡の際は、次のようなポイントを伝えましょう。
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何時ごろ、どんな場面で鼻血が出たか
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どれくらいの量だったか
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どのような応急処置をしたか
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子どもの様子(泣いていた/すぐ元気になった など)
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今後の様子見についての提案
保護者にとっては小さなケガでも心配の種になります。
誠実に、安心できる対応を心がけましょう。
鼻血が出たときに「してはいけないこと」
応急処置の中で、間違いやすい対応をもう一度まとめておきます。
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仰向けに寝かせる
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鼻にティッシュを詰める
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上を向かせる
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無理に鼻を洗う
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すぐに服を脱がせようとして子どもがパニックになる
「止血のために良かれと思ってやったこと」が逆効果になる場合もあるため、正しい知識を身につけておくことが大切です。
日頃からできる鼻血の予防法
子どもが鼻血を出しにくくするためには、以下のような工夫も効果的です。
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部屋の湿度を保ち、乾燥を防ぐ
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爪を短く切る(鼻をほじるのを防ぐ)
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鼻のかみ方を教える(強くかまないように)
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アレルギー対策をする(ホコリや花粉の除去)
保育の現場では「予防」と「冷静な対処」の両方が求められます。
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まとめ
保育中に子どもの鼻血が出たときは、冷静な判断と正しい応急処置が求められます。
慌てず落ち着いて対応し、子どもや周囲の安心を守りましょう。
そして、保育士という仕事には、こうした「とっさの判断力」も重要です。
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