「絶対音感」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
音楽に関わる世界ではよく知られているこの言葉ですが、実際にはその内容について詳しく知られていないことも多いのが現状です。
この記事では、絶対音感とは何か、何歳くらいに身につけるとよいのか、そして教育現場での活かし方などについてわかりやすく解説していきます。
絶対音感とは?
絶対音感とは、基準となる音を聞かなくても、音の高さ(音名)を正確に聞き分けられる能力のことです。
たとえば、ピアノの鍵盤で「ド」の音を弾いたときに、それが「ド」であると即座に認識できる力を指します。
通常、音を聞き分けるには他の音との比較が必要ですが、絶対音感を持っている人は、単独の音を聞いただけで名前を言い当てることができます。
この能力は、生まれつきの才能のように思われがちですが、実は適切な時期に適切なトレーニングを受けることで、多くの子どもが身につけることができると言われています。
絶対音感と相対音感の違い
音感には大きく分けて2つのタイプがあります。
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絶対音感:音を単独で聞いても音名がわかる
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相対音感:ある基準の音を聞いた上で、他の音の高さを相対的に把握できる
たとえば、相対音感を持っている人は「基準音がドだとすると、次の音はミだから、これは3度上の音だ」といった認識ができます。
相対音感も非常に優れた能力で、演奏や作曲の場面ではむしろこちらが重要視されることも多いです。
しかし、絶対音感は一度身につければ一生の財産となることが多く、幼少期からの教育の中で身につけさせたいと考える保護者や教育者も増えています。
絶対音感を身につけるのに最適な年齢は?
ここが多くの方が気になるポイントではないでしょうか?
一般的に、絶対音感を自然に身につけるには6歳くらいまでが適齢期だと言われています。
特に、3歳〜5歳までの間に音に親しむ環境を整えることが重要です。
これは、子どもの脳が音の違いに非常に敏感で、聴覚や言語に関する神経回路が柔軟な時期だからです。
もちろん、6歳を過ぎてもトレーニングを積めば相対音感を高めたり、音感教育を通じて音楽的な感性を育てることは可能です。
しかし、絶対音感に限っては「臨界期」と呼ばれる時期があるというのが、音楽教育の現場でも定説となっています。
絶対音感を育てるにはどうしたらいい?
では、実際に絶対音感を育てたい場合、どのような方法があるのでしょうか?以下のような取り組みが効果的だとされています。
日常的に音楽を聴かせる
クラシック音楽や童謡など、メロディーが明瞭な音楽を日常生活の中で流すだけでも効果があります。
鍵盤楽器に触れる習慣をつける
ピアノやキーボードなどを使って、「ド」「レ」「ミ」などの音と名称を結びつける練習をします。
音あて遊びをする
ピアノの鍵盤で音を鳴らし、その音が何かを当てさせるような遊びを通して、自然と音に対する認識力を育てます。
音感トレーニングを取り入れる
保育園や幼稚園の現場でも、歌や楽器あそびを通じて音感を高める活動が効果的です。
絶対音感は教育現場でどう活きる?
音感教育は音楽の世界だけでなく、保育や教育の分野でも大きな意味を持ちます。
たとえば、子どもと一緒に歌を歌ったり、楽器を使って遊んだりする場面で、音の違いを敏感に聞き取れることは、子どもとのコミュニケーションや感情の理解にも役立ちます。
また、音に対する感性が高い保育者や教員は、子どもたちの声の変化にもいち早く気づくことができるため、心身の状態を把握する力にもつながるのです。
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絶対音感は才能ではなく「育つ力」
「絶対音感」は特別な才能ではなく、正しい時期に、正しい環境と指導を受ければ多くの子どもに育つ力です。
音を聴く力、音に敏感である力は、音楽だけでなく人との関わりの中でも大きな役割を果たします。
保育や教育の現場では、音に対する感受性は子どもの表現力や感情理解につながる大切な要素です。
これから保育士や幼稚園教諭、小学校教諭を目指す皆さんには、音楽を通じた子どもとの関わりを大切にしてほしいと思います。
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