保育の現場では、子どもたちの創造力や感性を育てるために、日々さまざまな工夫がされています。
その中でも注目されているのが、「廃材(はいざい)」を使った遊びや制作活動です。
廃材と聞くと「ゴミ?」と思う方もいるかもしれませんが、保育の世界では“お宝”として活用されることが多く、子どもの発想力を伸ばす重要な素材となっています。
今回は、保育で活躍する廃材の中から、特に活用度の高いおすすめ5選を紹介します。
なぜ保育で廃材が注目されているの?
まずは、どうして廃材が保育で使われるようになったのかを見てみましょう。
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創造力や発想力が育つ
廃材には決まった形や用途がありません。そのため、子どもたちは自分で考え、自由に形を作ったり、新しい遊び方を発見したりします。 -
身近な素材で安心して使える
ティッシュ箱やトイレットペーパーの芯など、家庭や保育園でよく出るものが多く、特別な材料を買わずに済みます。 -
SDGsや環境教育の視点でも効果的
ものを大切に使い、再利用する意識を育てることは、幼児期の環境教育としても大切です。 -
コストを抑えて多様な遊びが展開できる
材料費を抑えながら、工作・ごっこ遊び・造形活動などさまざまな用途に応用できるのも魅力です。
それでは、実際に保育現場でよく使われている廃材を5つご紹介します。
1. トイレットペーパーの芯
もっともポピュラーな廃材のひとつがトイレットペーパーの芯です。
筒状で扱いやすく、工作にぴったり。以下のような使い方があります。
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双眼鏡や望遠鏡のごっこ遊び
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車やロケットなどの乗り物作り
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マラカスや楽器の制作
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転がし遊びや迷路遊びのパーツに
切る・貼る・つなげるといった操作も簡単で、幼児の指先の発達にも効果的です。
2. 牛乳パック
牛乳パックも、保育現場で重宝されている廃材です。
水に強く、ある程度の硬さもあるため、立体的な工作や道具づくりに最適です。
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椅子や小さな家具づくり
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パクパク人形やパペット
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小物入れや筆立て
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ゲームボードや迷路
カラフルな折り紙や布を貼れば、オリジナル作品として愛着のある教材に変身します。
3. 空き箱(ティッシュ箱・お菓子の箱など)
ティッシュの空き箱やお菓子のパッケージも、工作素材として活躍します。
サイズや形がバラバラなので、想像次第でどんなものにも変わる“宝の山”です。
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お店屋さんごっこの商品棚やレジ
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電車やバスなどの乗り物
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積み木代わりにして遊ぶ
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おままごとの冷蔵庫やコンロ
子どもたち自身が「何を作りたいか」から考え、構想→制作→完成→遊びの展開へと自然に広がっていきます。
4. ペットボトルやキャップ
透明感があり、軽くて丈夫なペットボトルは、見た目も楽しめる素材です。
小さな手でも持ちやすく、安全に使えます。
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ペットボトルシャワーやスノードーム
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キャップを使った色合わせや数遊び
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風鈴やモビールなどの吊るし飾り
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ボウリングゲームのピンや玉入れのカゴ
廃材を「動く」「光る」「音が出る」おもちゃに変えることで、五感を刺激する保育活動が実現します。
5. 新聞紙・チラシ
新聞紙やチラシは、柔らかくて加工しやすく、ダイナミックな遊びに向いています。
大量に使っても罪悪感が少なく、自由な表現にぴったりです。
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新聞紙の剣・冠・衣装づくり
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くしゃくしゃにして投げる・丸める
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チラシを使った折り紙・貼り絵
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ごっこ遊びでの“お金”や“メニュー”の代用
特に雨の日や室内遊びの際には、エネルギーを発散できる素材として重宝します。
廃材を使うときの注意点
子どもたちにとって安全な活動にするために、以下の点に注意が必要です。
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清潔な状態で使うこと(洗浄・乾燥済み)
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鋭利な部分がないかチェックする
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小さすぎる部品は誤飲に注意
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活動中は必ず保育者の見守りをつける
また、事前に保護者から廃材を集める協力をお願いする際は、使用目的を明確に伝えると安心して提供してもらえます。
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豊富な保育実習の機会
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廃材の活用方法を学生同士で共有
「こんなものが使えた」「この廃材でこう遊べた」など、学生同士でアイデアを出し合う機会も豊富。保育者に必要な柔軟な発想力が育ちます。
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