日本の食文化を支えている醤油・味噌・味醂・日本酒・・
これらはみんな「麹(こうじ)」を用いた発酵でできています。
その麹の元を作っているのが「種麹屋(もやしや)」です。
この種麹屋さんは現在日本で数軒しかなく、
種麹職人の技の伝承と日本の国菌である麹菌で和食は成り立っているのです。
北陸で唯一の種麹屋さん「石黒麹種店」
南砺市福光の風情ある町並みの一角にあります。
江戸時代から続いて、現在の当主で8代目。
急に訪れたにも関わらず、当主から麹についてのお話を色々伺うことができました。
創業以来の昔ながらの製法にこだわって作っている麹室。
手間暇かけているのでアミラーゼが通常数値より遥かに高く(5倍くらい)
酵母が元気よく生きているのです。
石黒種麹店の塩麹や味噌は料理人の間でも密かな人気で
全国各地でたくさんの人たちが愛用しているのだとか。
味噌に使う大豆は石臼で皮を剥いてから使っているそうです。
かなり美味しいと評判で、1家族1点の購入制限があります。手作業で小さなお店なので作れる量も限られていますものね。
生こうじと塩麹と甘酒を購入しました。
甘酒はあっまい、とても美味しいです
こうじは粒全体に満遍なく麹菌がついているそうです。
あぁぁ、使うのが楽しみ〜
現在麹室は外部の方は立ち入れませんが(外の菌を持ち込まれて大変なことになったそうです)
当主石黒さんの麹に対する真摯な姿勢と情熱には時間が経つのを忘れるほど聴き入ってしまいました。
麹作りも種麹作りも先人から語り継がれる秘伝の技と匠の世界。
富山は米どころで
夏は高温多湿、冬は冷涼多雪で麹などの発酵食品が栄えている地域なのです。
他にも井波彫刻、製糸業、錫細工、ガラス細工、水が美味しく海産物が美味しい。
富山はすごい技術と自然の恵があるんです。
また富山に行ったら、石黒種麹店に寄りたいなぁ。でも遠いなぁ。。
初めての種麹屋さん訪問は、
日本の昔ながらの伝統を守り続ける職人や麹菌たちの実直な精神と大切なことをたくさん学ぶことができました。
その後新高岡駅から新幹線で帰りました。
山も海も目に映るすべてが美しかったです