「この件について、総合的に判断・決断でいる責任者と話すことはできますか?」
「上司と変わっても、言うことは私と同じと思いますが・・・」

ああ、残念な対応!叫び

コミュニケーションが変われば、会社が変わる

こんにちは。
ビジネスコミュニケーション研修講師の川上陽子です。


冒頭のやり取り、
実は3時間前の私と某通信会社お客様窓口担当者のやり取りです。

2月に引っ越した私。
ネット環境を整えようと、3月頭に加入申し込みをしました。
工事は早くても3月22日以降、ということで希望日を第3希望まで書き、連絡を待つことに。
決定した工事日を連絡してくれるはずが、待てど暮らせど連絡こず。
ここまでは、まあ、ある話かもしれません。

さすがに2日前の本日、確認の連絡を入れたところ、
ここでは書ききれないほどの不手際の連続で、
結局申込登録が完了しておらず、今から登録しても工事は早くて4月中旬以降だとフツーに告げる担当者。


ここにくるまで3回、いわゆるたらい回しにされ、
堪忍袋の緒も4~5本とっくに切れていた私が、
そちらの不手際で謝罪もなく、これから再度手続きし直し、さらに1か月待て、は到底納得できないので、
早めに工事の段取りをするよう尽力してほしい、と頼んだ後の冒頭のやり取りとなりました。

なぜ、上述の応答が残念なのか?

「答えは同じ。いくら求められても変わらない」
会社のシステム上、仕方ないケースも多いです。

でも、それを「変わらないと思いますが・・・」なんて言い方では相手は納得しないでしょう。

「あなたの予測を聞いているんじゃないの」
「いいからさっさと変わって!」
「何?その言い方?!」
と、二次クレームに拡大してしまいます。

クレームが長引いた時には、

場所

を変えてみるのは鉄則。

たとえ、結果は変わらないとわかっていても
「適切に説明できず申し訳ありません。すぐに上司に変わります。」
「上司と相談してお答えしてよろしいでしょうか?」

など、
責任者もこのことを知っている、
なんとか事態を改善できるよう、努力してみる、
とお客様に知らせる
ことが大切です。
この事態を重要なことと会社側は捉えていると伝わるからです。


私はクレーム対応研修で重要なこととして
「相手の話すスピードを感じ取り、そのペースに合わせること」
「お客様を電話口で待たせることなく、こちらから折り返します、とお客様の時間を大切にすること」

を強調しています。

今回の担当者は、このふたつともできておらず、
こちらが質問を投げかけてもゆっくりのマニュアル通りの返答
「確認してきますのでこのままお待ちください」といって長引かせる、
という二次クレームにつながる悪い例をその通りにやってしまっています。

ああ、本当に残念。

「私も貴重な時間を取られて困っています。
確認ができてから、そちらから連絡をください」
といい、電話を切りました。

と言っている間に、当の担当者から電話が。
なんと3時間もたっている!!??

でると、先ほどの担当者が
「上席に確認しましたが、やはり対応は同じということです」

あああ、残念な対応を通り越して
本当に残念な企業です!!!

結果は同じでも、上司・責任者がでることで相手が納得することはよくあること。
この事態を需要なことと認識していると伝わるからです。
それも放棄して、お客様の気持ちより、会社のルールを優先してしまった、
そのルールも本当に仕方のないものなのか??
お客様は会社のあり方自体にも不信感を抱いてしまうでしょう。

このやり取りで、今、私は
申込みをキャンセルし、別のサービスに加入することにしましたよ。

携帯と同じ会社なら割引もありお得!と思ったのですが、
このような対応の会社では今後もトラブルがあった時は対応に悩まされることのほうが多いだろうと安易に想像できます。

そして、
私もこの対応について、研修で事例の一つとしてあげたり、
ネット加入を検討している人にアドバイスすることがあるかもしれません。
一人のお客様を失うことは、もっと大きい損失につながることになるのですね。

クレームはビジネスにはつきものです。
しかし、その対応が今後のお客様との信頼関係に大きく影響を与える、
ということをきちんと認識しておくことが大切ですね。