まったく、なんでこうもつい最近取材した会社が


不祥事で全国ネットで有名になるんだろう。






赤福、ですが。




いまは雲隠れしているといわれている


すべての真相を知る


会長につい2ヶ月ほど前に会っております。。






いやあ、その当時はこんな問題があるなんて露知らず。


ぜんぜん違うテーマでのインタビューだったんでゲスけどね。


知ってたらスクープでしたが。。。






この赤福という会社、変わった会社でして。


本拠の伊勢神宮前の門前町が荒廃するのを


見かね、約30年前に当時の赤福の年商以上のカネを


投じて、今で言う「町屋風テーマパーク」の建設を


行ったんですね。




まあ、来街者が少なければ赤福の売り上げも減るんで


自社の利益確保という側面もあったんでしょうけど。






しかし、その果敢な投資のおかげで、


いままで「日本で一番滞在時間が少ない門前町」


と呼ばれていた伊勢の町は、みごとによみがえったわけです。




この前取材に行ったときは、実は東海地方に


台風が直撃するタイミングのときでして、


かなり激しい暴風雨が吹き荒れていたんですが




にもかかわらず門前町はかなりの賑わいで




(っていうか、オマエラ帰れや、この天気じゃ(苦笑)




昔懐かしい日本の町屋の中に、かわらの一枚一枚にまで


工夫や会長のこだわりがつぎ込まれたいろいろな創意工夫が


なされており




うわー、すごい。




と唸ってしまうような、非常に精巧な町ができているんですね。




昔ながらの日本人の暮らしを、若い世代にもう一度


味わってもらうようなことがしたい。




と会長は言ってました。




その姿は、企業人というよりは日本文化復興に


私財をなげうっても取り組む、大御所という感じで


インタビューをしながらもいろいろ頷かされる


ことが多かったんですが






これですかーー。










今回のことで、つくづく企業には


二面性があるもんだと思い知らされた気がします。




人に二面性があるように、企業にも二つの顔がある。




工場の効率性で知られたキャノンの会長が


国会に参考人招致されてしまうように。




そのどっちの顔を見るべきなのか。


どっちの顔がほんとの顔なのか。




見極めるのも記者の仕事でしょう。




しかし、赤福は今後どうなるんだろう。


かなり悪質な表示違反などもやっているようだし


あの会社がだめになると、また伊勢の門前町も


廃れてしまうのではないかと心配です。




なにしろ、赤福一社が立て直した「伊勢の門前町」


なんですから。。。