物売り業界を担当フィールドにしている記者にとって、この企業は

この半年間マーク対象でありつづけました。


ダイエー。


お国の機関である再生機構が無理やり「支援」し

入札した小売関連企業を全部押しのけて素人のヒトや

企業に経営を任せた挙句、リストラはしたけど

営業力は回復しなくって1年も経たないうちに

強引に株式を丸紅に押し付けて

逃げちゃった。んで押し付けられた

丸紅もよりにもよって引き受けた当日に

「小売のプロのヒト助けてください~」と記者会見で

表明。



という、突っこみどころが多すぎてどこから

始めてよいかわからないほど問題のある支援体制

で振り回された世にもかわいそうな企業なんですが


私が最近許せんのは、

●経新聞をはじめとする報道合戦でございます。


企業によくありがちなことなんですが、特定のマスコミを

うまく巻き込んで、事態を自分の有利なように進める

作戦は、しばしばこういう交渉事で使われます。


本業用の情報をちょこっとだけ開示すると

「最有力」と書かれてるイオンのある役員いわく


「子会社のスーパーとかには興味あるけど、

要介護の親(ダイエー)にはまったく興味ない」


「一番いいのは、ライバルであるウォルマート

に親の介護で体力を消耗してもらい、

弱体化してもらうこと」


なんだって。

ほかにも何人か聞いたけど、

概ねこういう意見のヒトは多いみたいです。

現在の交渉も、だから1年前に入札に参加

したときの熱気などどこへやら。

「一回落としておいて何をほざくか」という、

非常に冷笑的な態度なんですね。

実際、交渉はほとんど進展してないようですよ。


・・・今日経に出ている情報って、

「丸紅にとって都合のいいシナリオ」

でしかないんです。

しかも、株主総会に合わせて実に

巧妙にいろんな情報を流す。


日経&丸紅のコラボレーションによる、

「既成事実作り」みたいなもんですね。

今日の朝刊とか「マルエツ株取得」って

本文読んだらまだ交渉にも入ってへんやろ!!

そんときは「取得へ」でしょうに。


しかし悲しいかな、世のマスコミの副編集長とかは

やはり日経情報を半分鵜呑みにして動くもんで

我々はそれに対応した記事を書かなきゃならんのです。


今日、新社長の会見で

「明らかに丸紅から漏れてる

と思われる情報が連日新聞に載ることに

対してどう思いますか?」

という質問が出て思わず内心拍手しちゃったよ。


・・・これでイオンがぶち切れて、

破談になったら面白いなあ、とか。ww