香道体験へ行ってきました。流派は、直心流です。

(前回の記事はこちら

 

この日は、時雨西行(しぐれさいぎょう) をテーマに、「時雨香」 を行いました。

時雨西行とは、長唄、日本舞踊、歌舞伎の題材にもなっている有名な物語だそうです。

 

  時雨西行

 

時雨西行のあらすじです。

西行法師が49歳のとき、現在の大阪市淀川区江口あたりを歩いていると、激しい時雨にあい、近くの民家へ雨宿りを乞いました。 

すると、出てきた美しい女性から「ほかをあたってください」と断られました。

西行は、「世の中をいとふまでこそかたからめかりの宿りを惜しむきみかな」(世を捨て出家しなさいというなら断るのはもっともだけど、雨宿りを断るなんてヒドイ) と歌を詠みました。

その女性は、「世をいとふ人とし聞けばかりの宿に心とむなと思ふばかりぞ」(世を捨てたお坊さんなのに、そんなに宿に執着するとは、あなたって悟りきってないんじゃないの) と返しました。

西行は、「即座に返歌するなんてタダモノではない」と感じ、しつこくお願いして結局、雨宿りさせてもらうことになりました。

その女性は実はタエという遊女で、西行は女性の悲しい身の上話などきいているうちに、目を閉じるとそこに普賢菩薩の姿を感じ、また目を開けるとそこには変わらず遊女の姿をみることに気づきました。

西行は、普賢菩薩が遊女の姿になって、自分をさとしているのだということに気づき、ありがたく伏し拝み、江口を去っていきました。

というのがあらすじです

西行の歌は、新古今和歌集におさめられているということです。

 

この物語をテーマに、花、紅葉、月、雪、時雨 と名付けた香炉の香りを聞き、何の香りかをあてるのがこの日の趣向でした。

 

5つ中、ひとつしか当たらなかったのですよね…。前回の記事にも書いたけど

 

次々と香炉がまわって、静かに香りを聞く優雅な時間

立ち昇る香りはゆっくりと室内を穏やかに満たしていきました。

 

日常生活で古今和歌集なんてまず触れることはないっすよね。

香道のお席は、優雅さと非日常さに満ち満ちています

 

 

 

 

 

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