劇場などで歌舞伎を観ていると、よく役者さんにむかって 
「成駒屋!」とか「音羽屋!」「待ってました!」とか掛け声がしますよね。

ここぞ、という場面で「中村屋あっ!」などと声がかかると、とっても
会場が盛り上がります。
その声かけの人のことを、「大向う」さんとよぶのだそうですが

その大向うさんのトークショーがあって行って来ました。

大向うさんの会、というのがあって、そこに所属しておられるそうです。
その方は小さい頃から歌舞伎が大好きで、普通の観客として好きな役者
さんに声掛けをしていたら、その会の方にスカウトされたそうです。

基本的に声掛けは誰でもしてよいそうですが、基本的に男性のみです。
女性は絶対ダメってことはないみたいなのですが、

歌舞伎って 男性が女性のマネをしているものだから、そこにホンモノの
女性の声掛けがあると、ウソがばれちゃうという形になって困っちゃうから
女性はちょっと困る、ということがあるみたいです

大向うさんじゃなくても誰でも声掛けはできるから、初めてさんは
大向うさんの声に便乗して声掛けをすると、歌舞伎がもっと楽しくなる
かもということでした 。

私は歌舞伎の初心者だからわからないのだけど、ヘタクソな大向うさんも
いるらしいのです。
そういう時は、遠慮なくじろっと睨んであげてください、とのことでした。
それでその人も磨かれるというか、上達するというか、まあそういうことがあるそうです。 

今回お話を伺った大向うさんは、ごく普通にサラリーマンをなさっていて、休日と
平日の夜に、月に10日くらい劇場に通っているそうです。
退職された方もたくさん所属していて、元NHKの山川アナウンサーも 
いらしたのだとか。

歌舞伎を観ていてで役者さんに声がかかるときって、独特の会場の雰囲気が
あっていいですよねー。
そういう場の空気って 新鮮で楽しい  ザ・日本文化 という感じがします。