こんにちは。
金田音楽教室の金田です。
コードネームによる伴奏法や、子供にコードネームを教えるための本を多く見かけるようになりました。
コードネームはおぼえていると便利なので、そのような教本がたくさんあるのはよいことだと思います。
コード進行に関しては、クラシックの和声法とほぼ同じですが、コードネームのほうが気楽に使えるのは間違いありません。
音大などの和声法の授業をご存じのかたはわかると思いますが、和声では「メロディーラインに増音程は作らない」とか、並行1度・5度・8度、隠伏(並達)1度・5度・8度はダメ・・などをはじめとして、やってはいけない禁則がたくさんあります。
隠伏(並達)ってなんだよ~!!・・・・と、説明を受けながら思った記憶があります。
言葉自体がかた苦しいです。
それに比べれば、コードネームは気分的にラクだと思います。
私の教室はまず、鍵盤をCDEF・・・と英語で理解させたあとに「コードネームの作り方」を教えます。
いきなり、C(シー)は長3和音・・なんて言っても、わからない(かた苦しい)ですから、「鍵盤で何個分」と教えます。
長3度は、その音をいれて鍵盤5個分、短3度は、その音を入れて鍵盤4個分です。
「長3和音は5・4」とおぼえてもらえれば、F#やA♭などのコードでも自分で考えて弾くことができるようになります。
Am(短3和音)も同様に教えます。
「短3和音は4・5」になります。
aug(オーグメント)は増3和音なので「5・5」、
dim(デイミニッシュ)は減3和音なので「4・4」・・・と教えています。
dimは4和音で弾くことがほとんどですが、生徒が混乱するので初めは3和音で教えています。
↑文章にすると、なんのことかさっぱりわからないかもしれませんが(笑)、ピアノを前にして教えると、びっくりするほどすぐにおぼえますよ!
このような感じですべてのコードネームが、自分で作れます。
クイズ形式で楽しく、少しずつ教えています。
例外はありますが、1回のレッスンの中で5分くらいをコードネームの時間にしています。
よくコードネームブックのような、コードの押さえ方が音符と鍵盤図で書いてあるものがありますが、自分でコードの作り方を知っているので、そのような本は必要ありません。
答えあわせとして使う場合もありますが・・・。
小・中学生とは、「たのしい わおんカード」でクイズのようにして遊ぶこともあります。↓
余談ですが、私のピアノの先生は、小学生のときにコードネームを教えてくださいました。
コードネームのついたメロディー譜をもらい、Cはドミソで、Fはドファラ、というように教えてもらい暗記して弾きました。
音程の話などもなく丸暗記でしたが、あとになってコードネームをきちんと勉強することになったときに、なんの抵抗もなくはいっていけたように思います。
子供は、Cを「シー」と英語読みするのも、「ツェー」とドイツ語読みすることにも柔軟です。
吸収の良い、柔軟な頭がうらやましいです。
でも、コードネームを教えると言っても全ての生徒に必要なわけではありません。
どちらかと言うと、限られた少数の生徒に教えるといった感じです。
いろいろな教本が出てきて、まわりの先生方が教えはじめたからといって、流行(はやり)のように教えるものでもないと思います。
本当に必要だと思う生徒にだけ教えるのがよいと思います。
通常の楽曲(教本)を弾くピアノレッスンが中心なのですから。
読譜力がなく、あまり練習してこないからといって、コードネームを教える先生もいるようですが、それならば最後までコードで弾き続けるピアノ奏法を教える気持ちで指導していただきたいと思います。
読譜力がないならば、ソルフェージュ指導を工夫するほうが読譜力もつき、耳にも良いので楽しいかもしれませんね。
希望者だけグループレッスンにして教えるのも良いかと思っています。
コードネームに興味をもった生徒が、将来コード進行についてより深く勉強することになった時に混乱しないように、よく考えてコードネームを取り入れるようにできるとよいですね。
私は、主要3和音から音階上のコード、副3和音や代理コード、転調のためのコード、転調のしかたなどに進むときの流れを考えて指導しています。
生徒のためになって、楽しいレッスンをしましょうね。
では、また明日[E:paper]
