ギロック東京支部の定例勉強会に出席しました。
今日の課題は
①ギロック ピアノメソード「ピアノ・オール・ザ・ウェイ」の1A
②バッハ・インヴェンション6番(E dur)
③バッハ・インヴェンション7番(e moll)
でした。
①の「ピアノ・オール・ザ・ウェイ」は初歩のピアノ学習者のための全調で学ぶピアノメソードです。
当然、幼いお子さんが弾くことになると思うのですが、中を開くと白黒だし、可愛いイラストなどもありません。
特にこれと言って、他のメソードより魅力的という感じも受けない・・というのが私の正直な印象でした。
楽譜は持っているけれど、私は、この教本を使って教えた生徒はひとりもいません[E:sweat01]
他の先生方もひとりを除いては使用していないとのことでした。
そのメソードを取り上げてどのように使用するのが良いか、また特徴などをあげて話し合ってみました。
この教本は、もともとはアメリカの出版社から出ていたものを、ギロック協会会長の安田裕子先生が日本語版に翻訳、編集したものです。
日本語版として出版するまでに大変なご苦労があったと聞いています。
今日はアメリカから出版されている原典版を見ることができました。
基本的には同じことが書いてあるのですが、大きな違いは、鍵盤の絵と両手の絵です。
原典版は、鍵盤がとても立体的に書かれていて、思わず触って弾いてみたくなるような絵です。
両手の絵も同様です。
両手の絵が書かれている教本は他にもたくさんありますが、それは右手、左手の判別や名称をおぼえ、指番号の指導のときにも役にたつように書かれていることが多いです。
ギロックの教本も同じ意味で書かれていますが、原典版は手も本物に近づけてリアルに書かれています。
日本語版は平面的な「手」の形が書いてあるだけです。
この時点で、初歩の子供達の興味が違うのでは・・という話になりました。
「視覚的な効果」というのも大切なことですね。
リズム打ちをしたり、歌をうたったりする音符も書かれているのですが、日本語版はその音符部分が目立たず、問題や課題が書いてある文字のほうがきわだって見えています。
1ページの中の配置なども重要だと感じました。
また、リズム譜に英語の歌詞がついているのですが、英語だと音符の長さも正確に取りやすいし、ピアノを弾きながら歌うときもレガートで弾けるように考えられてあります。
日本語の歌詞もついているのですが、日本語だとレガートな感じが出しにくく、残念な感じがしました。
これは、英語と日本語の言語の違いなのでしかたないことですが・・。
歌に関しては、英語の歌詞で教えたほうがニュアンスがつかみやすいという結論になりました。
今の時代は、英語教室も盛んですし、ピアノにも英語の歌詞を取り入れるのは悪くないと思います。
テキストを、順番になぞって指導するのではなく、先生の説明付きで教本の1部分を歌わせる、弾かせるというのが大切のようです。
やはり、教本を全て勉強し、全体の流れをつかんで臨機応変に進めていく・・というのがよい気がしました。
簡単な楽譜ですが、このユニットごとの学習内容があるので、それをはずさないようにきちんと楽しくすすめなければなりません。
左右の手の判別、音の高低、音符の長さ、レガート奏法など・・混乱がないように指導したいところです。
次回は1B~4くらいまで勉強予定です。
普段どんなメソードを使ってレッスンしているか、みんなで話し合ったりしてとても勉強になりました。
強く思ったことは、
どんな教本でも優れた指導者が使えば、生徒はきちんと育つ。。ということです。
教本の勉強・研究をしただけでは不十分です。
自分自身の音楽に対する考え方や、演奏技術、柔軟な思考力などが必要だと思いました。
私は、まだまだ勉強が足りません。
次に、バッハ・インヴェンションを皆で演奏・アナリーゼしました。
1曲でもきついのに、今日は2曲か~・・と思いながら弾きました。
バッハは疑問が尽きないので質問の嵐です、笑。
誰に質問というわけではなく、誰かわかる人が答えていくという形です。
転調の部分が皆、気になるのでアナリーゼに結構時間がかかります。
あとは、やはり装飾音でしょうか。
どうすれば、綺麗に格好良く弾けるのかということになり、皆でピアノの前に集まり弾きあいをしています。
演奏を聴くと、バッハは特に弾く方の意思を感じます。
音も全然違います。
響く音、こもった音、優しい音、強い音など・・。
私は、まだそこまでいってないような気がします。
こう表現したいという気持ちはあるのですが、弾くだけで精一杯で・・。
練習不足なので、ミスをしないようにと思っていると、自分の表現したいことが演奏に反映されません。
次回こそはがんばります!
勉強会終了後は先生方とランチをして帰りました。
年齢など違うのですが、音楽でつながってるとそんなこと関係ないんですね。
とても嬉しいことです。
みなさん、とても勉強熱心で演奏も上手で、優しくて感じの良い先生ばかりなんです。
私もそんな先生を目標に前進します。
来月は、別の勉強会に出席します。
スペイン音楽の勉強会なので今、勉強中です。
勉強・勉強・・・と言ってますが、楽しい勉強もあるのです。
新しい楽譜や専門書を購入して、勉強するときのワクワク感はすごいのです。
でも、残念ながら時間が足りなくて勉強が追いつきません。
できることを少しずつでも、がんばります!
では、また明日[E:paper]