金田音楽教室のピアノ講師・金田陽子です。
夏は、教室のお休みも多いので、知り合いの先生の発表会に行ったり、
コンクールに出向き出場者の演奏を聴きに行ったりしています。
コンクールでの演奏はうーん…と考えされられることばかりです。
予選を通過するために、指導者が
「ここは、こんな風に弾きましょうとか、こんな間(ま)の取り方をしましょう」
などと、ある程度の曲の形を作ってあげることが多いと思います。
でも、それでは先生の模倣になってしまいます。
最初は真似から入ることも大切です。
でも、わけもわからずに先生に言われた通りに演奏していたら
他の曲になったときに応用が効かなくなってしまいます。
表現することを理解するまで…どんなふうに弾きたいか、
何を聞かせたいのかがわかるようになるまで、
教え過ぎないことも大切だと思います。
手の形、音の出し方、基本的な演奏技術は指導しますが、
表現に関しては教え過ぎないようにしています。
↑ これは、コンクールでも発表会でも同じです。
型にはめ過ぎないことも大切ですね。
最近のコンクールは、課題曲のレベルが下がり、そこそこの生徒さんも出場できるようになりました。
もちろんレベルの高いコンクールもあります。
コンクールに限らずステージでの演奏者は皆、素晴らしく、
練習の成果も出ていて心打つものがあります。
私の教室は、課題曲のレベルが高めの昔ながらのコンクールに数名、挑戦させています。
挑戦することで、曲をどう弾きたいか(どう表現したいか)考えてもらいたいからです。
先生に言われた通りに弾くより、大きく成長することがあります。
何も気がつかない(考えつかない)場合は、まだ表現する心が育っていないのかもしれないので、
普段の指導の中で、イメージしたり、考えたりする課題を多く出すようにしています。
若いうちから型にはめたくない。
そう思っているので、私の教室では積極的なコンクール参加はしていません。
頑張ること、挑戦することは大切ですが、
頑張って結果を出す、達成感を味わうだけなら、日常生活の中にたくさんあります。
毎日、早朝マラソンをする。
毎日、勉強を2時間以上する。
学校の球技大会で優勝するよう猛練習する… など。
最近は、発表会の延長(発表会より少しレベルの高いもの)として
コンクールに参加しているかたをお見受けします。
↑ それはそれで、悪いことではありません。
それぞれの教室によって違いがある…
それが教室の特徴であり、指導方針につながりますね。
私は、ピアノは長い目で見て、曲について考え、音楽的な表現ができて、
楽しい演奏ができるようになることを第一に考えて指導しています。
コンクール参加は、それができたときに生徒さんにお声がけしています。

今日は暦のうえでは「立秋」です。
残りの夏休みも楽しく過ごしたいですね!
では、また明日[E:paper]