こんにちは。
金田音楽教室の金田です。
演奏するときの目的・・・などと書くと、なんのこと?と思ってしまいますが、演奏には、
①レッスンで先生に曲をみてもらうために演奏する。
②発表会などで日ごろの成果を発表するために演奏する。
③施設などでボランティアとして演奏する。
④コンサート、演奏会などで演奏する。
⑤試験で演奏する。
⑥コンクールで演奏する。
などがあります。
演奏する目的によって、演奏のしかたを変えたほうがよいと思います。
もちろん、変えなくても全てに通用する演奏があるのですが・・・。
発表会で日ごろの成果を見せるために演奏するなら、聴いている人(父兄)が上達したなーと感じるような選曲をして演奏するのがよいですね!
指導する私達も、わりと聴き栄えのする華やかな曲などを選び、演奏もきちんと弾かせるとよいと思っています。
施設などでボランティアとして演奏する場合は、聴いてくださる施設の方々の年齢層、おかれている状況(境遇)などを考え、その方々が聴きたいだろうと思う曲、その方々のためになる曲を選んで演奏しなければなりません。
試験で演奏する・・というのも意外と難しいと思います。
なんの試験かによって少し異なりますが、試験である以上「採点」というのがあります。
試験官が何を重視して採点するのかをよく考えて、演奏することが重要だと思います。
音の響き(ハーモニーなど)を重視しているのか、即興的な能力を重視しているのか、その楽曲の解釈を重視しているのか、演奏テクニックを重視しているのかによって演奏が変わってきます。
共通していることは、「試験」であるならば、あまり奇をてらった演奏をしないほうがよいということでしょうか。
コンクールの演奏にも同様のことが言えるかもしれません。
ただ派手にみえるだけの演奏では好評価がもらえないことが多いです。
だから、この子は「コンクール向きではない」とか、「コンクール用の演奏」などと言われることがあるのです。
演奏するということに変わりはないのですが、一定の評価を望むならば、演奏の目的によって弾き方を少しだけ変えるほうがよいと思っています。
演奏を変える、または選曲を工夫するのもよいかと思います。
子供の場合、先生が導かなければいけないので慎重にしなければいけないことです。
なぜ、こんなことを改めて考えたかというと、先日、私自身がちょっとした試験をうけたからです。
簡単な課題曲に伴奏をつけて弾くという内容だったのですが、私はわりとおとなしい地味な感じの伴奏をつけました。
たぶん、まわりで聴いている方にもそう聴こえたと思います。
その曲はバス(低音)の流れを大切にして和音をつけたのですが、試験前に派手な伴奏形で弾こうか、バスの響きを聴いてもらうために地味な感じ?に弾こうか迷った曲だったのです。
試験官が何を望んでいるのかをよく考え、バスの流れと和音の響きを聴かせるために「シンプルな伴奏」がよいと判断して弾きました。
でも、内心は不安でした。
試験官が私の「ねらい」に気がついてくれるだろうかとか、「ねらい」はそこではなくて、華やかに弾けるかということではないのか・・など。
自分の判断と、試験官の聴く「耳」を信じて「シンプルな伴奏」で弾きました。
結果がでるまでずっと、あれでよかったのかなーと悩んでいました。
でも、
私の「ねらい」はあっていたようです。
100点満点をいただきました。
試験官には私のつけた和音の響きと、バスの流れがよく聴こえて評価されたということです。
派手な伴奏形にしたら、バスの流れがわかりにくくなり100点はもらえなかったかもしれません。
でも伴奏形をかえると、バスの動きも少し変わるので私のその流れには、その伴奏形があっていたということかもしれません。
試験向きの演奏としてなら「シンプルな伴奏」でよいと思いますが、発表会や演奏会だったら、もっと華やかな演奏が適しているように感じました。
ただ弾くだけでなく、演奏する目的を考えることの重要性を改めて考えさせられた体験でした。
それらの見極めは、難しいのでいろいろ勉強が必要ですね!
では、また明日[E:paper]