~28話2/2~
ウジンからの手紙を開くソリ。
おそらく初めは、絵画教室からの帰り道だったと思う
どこからか小さな鈴の音が聴こえてきた
見上げてみると、歩道橋に君がいたんだ
どうやら君のキーホルダーの鈴の音のようだった
気になった
あそこで何をしているのか
その後も、近所で偶然に君を何度も見かけたんだ
気になってきた
何をそんなにいつも見ていて、しきりに水をかけられているんだろう?
靴を一体どうして互い違いに履いているんだろう?
肩のあの疑問符(の形の)マッサージ器は、また何だ?
どこに住んでいるんだろう?
学校はどこだろう?
名前は何ていうんだろう?
だんだん聞きたい事が多くなるようだった
もしかしたらまた会えるんじゃないか?
偶然にまた見れるんじゃないか?
妙にずっと君が待ち遠しくなっていた
君と親しくなりたかった
すると、こんなに気になっていた君の名前が分かったんだ
スミ
ノ・スミ
名前だけしか知らなくても、すごく嬉しくなった
バカみたいだろう?
それが君の本当の名前じゃない事も知らずに
絵をあげて「友達になろう」って言おうと思った
いつでも会ったらあげられるように、毎日その絵を持ち歩いていたんだ
そうしたら、本当にまた君に会った
あの日、バスの中で
君を引き止めたんだ、一つ先で降りてって
でも君の友達が乗って来て、急に恥ずかしくなった
それで逃げるように降りたんだ、バカみたいに
あんなにあげたかった絵もあげずに
降りる時に引っかかって、ケースに君のキーホルダーがくっついていた
もう一度、勇気を出したくなった
これを返して「友達になろう!」って
「親しくなりたい!」って絶対に言おうって
また君が乗ったバスを追いかけて行った
だけど
事故が…起きた
すぐ僕の目の前で
僕が引き止めたから
君が乗っていた、あのバスが
すごく申し訳なくて
すごく悲しくて
すごく心が痛くて死にそうだったけど
何をどうしなければいけないのか分からなかったから
逃げ出してしまったんだ、卑怯にも
でも突然、僕の部屋にある女性が現れたんだ
死んだと思っていた君が
そんなふうに、僕の前にまた現れた
13年ぶりに
すごく遅いと分かってるけど
有り難かった
生きていてくれて
でも、どうやっても変わることはない
君の人生を台無しにした人は
僕だ
恐れ多くも君の側にいる資格は無いと思った
ごめん
悪夢を大きくしてしまって
ごめん
君の人生を台無しにしてまって
僕さえいなければ
13年という時間を失う事も
バイオリンをやめることも
叔父さんも叔母さんも
こんなに大切な家も
全て失くすことは無かったのに
君の10代も20代も、奪った人は
君の歳を馴染めなく、難しくした人は
君の人生を台無しにした人は
僕だ
ごめん
好きになって
ごめん
親しくなりたくなって
ごめん
君の時間を奪ってしまって
読み終えたウジンの手紙を抱きしめ、泣き続けるソリ。
帽子の男が待つ病院にやって来たヒョンテ。
うな垂れて座っている男に「今まで、ソリの入院費を払っていた方ですか?」と、尋ねます。
黙って立ち上がる男。
「どちら様ですか?」と男の顔を覗き込むヒョンテ。
帽子を取ってヒョンテに頭を下げる男ですが…
それは見知らぬ顔でした。
ソリ叔父じゃなかったですね~
その頃、ソリはウジンの手紙を持って、あの歩道橋の上にいました。
ソリはこの歩道橋でウジンに会った時の事を思い出しています。
おじさんに会いたくてもどこにいるか分からない時は、不思議なことにここで会える。
これからは、おじさんに会いたくなったらここに来ないと。
振り返ってウジンを探すソリ。
でも、ウジンの姿は見当たらず…。
「約束を守らなければいけないと思って。2度も逃げたらダメだと思って。」
ウジンに抱きつくソリ。
「どこに行っていたんですか?消えないって言ってたのに、どこに?」
「ごめん。数百回も考えた。僕がどうやって何をすべきなのか。」
あの子がソリだと分かった時から…
ずっと考えて考えて、苦しんでいたウジン。
食べた物ももどしてしまうくらい…
しょっちゅうトイレに行っているな~と思ってたけど…こういう事だったんですね
『このまま逃げてしまおうか?隠れてしまおうか?』
『いや、何もなかったフリ、何も知らないフリをして…黙ったままずっと君の側にいようか?』
『一生バレなければ大丈夫なんじゃないだろうか?』
数百回も考えた。
僕のせいだと知っていたら、最初から君を愛する事はなかったのに。
こんなに好きになるまでに知っていたら、いっそ簡単に去っていたのに。
何をどうやっても、もう君から離れることは出来ない。
君がいない僕が想像できないくらい、すごく君を愛してしまった。
飛行機の中で、ウジンはソリの言葉を思い出していました。
ウジンが黙ってチェジュ島に行った時「何も言わずに消えてしまったと思って怖かった」と言っていたソリ。
とてもこのまま去る事が出来なくなったウジン。
「君に恨まれて憎まれることを怖れるより、これ以上君に会えなくなることが遥かに怖かった。」
資格が無いことは分かっている。
僕のせいだ。
君の時間、未来、君の人生を僕が全て奪い去った。
だから、心から君がもう一度幸せになるまで見守っていたい。
自分勝手な奴だと、おかしな奴だと言ってくれていい。
恨まれても、君の側にいる。
死んでしまうくらい憎まれて、死んでしまうくらい押し出されても…
いたいんだ、君の側に。
「だから、だから、お願いだ。」
そう言って…
ソリの手を握り締めたまま、ポロポロと涙を流すウジン。
黙ってウジンの話を聞いていたソリですが…
突然、「コン・ウジン。名前はコン・ウジンだった。」と。
ハッとして、顔を上げるウジン。
「違ったら?それが全部じゃなかったら?あなたの知っている事が全部じゃなかったら?」
そのソリの言葉の意味が、ウジンには分かりません。
ある日、バスの中からウジンを見つけたソリ。
窓ガラスにクレッシェンドを描いています。
「何を描いているの?」と尋ねるスミ。
「ああ…クレッシェンド。」
恥ずかしそうに、そう答えるソリ。
ソリの『クレッシェンド』はウジンだったのです。
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みんなが一つの事件or事故で繋がっていた!
これって韓ドラあるあるですよね~
いつもなら、こんな展開にテンションが下がってしまったりするのですが…
このドラマに関しては、素直に受け入れる事ができました
ウジンの手紙はウジンの声で読み上げられています。
回想の映像と共に淡々と読み上げながら、最後は涙声になっていく。
声だけなんだけど…ヤン・セジョン君の演技力に驚かされ、そして泣かされました
最初は無表情で無口で「何だかパッとしないな~」と思っていたセジョン君。
ウジンの変化と共にセジョン君の演技もどんどん変化して…
ステキな俳優さんだな~と思いました
ドラマはいよいよ大詰め
ソリはいつどうやってウジンを好きになったのか?
ソリ叔母は何をやらかしたのか?
あの帽子の男は誰で、どうしてソリの入院費を払い続けていたのか?
ソリ叔父はどこへ消えてしまったのか?
ユ・チャンはどうなるの?
ヒョンテは??
ジェニファーは???
そして、ソリとウジンはどうなるのか!?
残り4話でこれらの疑問がスッキリ(でもないのもあるけど)解決されていきます
続きを楽しみにしていて下さいね~
それでは、最後までお付き合い頂いて有難うございました
画像お借りしました。