ここ2~3日で急に寒くなりましたが、皆さん風邪をひいたりされていませんか?
事前製作ドラマの難しい所は『季節感』のような気がします。
このドラマに出演中のスジちゃんがヒロインを演じていた『むやみに切なく』が正にそうでした。
真冬に撮影のドラマだったので、画面は真っ白の雪景色にウビン君はマフラーグルグル巻き…でも放送が夏だったので、観てるこちらは暑くて汗をかいていて
切なさが半減してしまった記憶があります
その点このドラマは、ジョンソク君がコートを着ていても『かっこいい』しか思わないのでストレスがないですwww
*お詫び:刑事3部の次席検事「イ・ジグァン」を、間違えて俳優名の「キム・ソンウク」と書いてしまっていました
今まで間違っていた所は書き直していくつもりです。おかしいな?って思われてましたよね
申し訳ありませんでした
話が逸れてしまいましたが、10話です。
ネタバレになっているのでご注意下さいね
ホンジュが見た夢
ホンジュがクレームをつけていたチキン店。
やはり、店主はコッソリ一切れチキンを抜き取っていました。
トボトボと夜道を歩くホンジュ。
ホンジュはチキン店の店主が野良猫にチキンを食べさせている現場に遭遇します。
チキンの足りなかった部分は、ネコにやっていたんだ…と、何か言ってやろうとしたホンジュでしたが…『文句を言う力も無い。』と、その場を通り過ぎてしまいます。
家に帰ったホンジュは『夢を変えられる』と、言っていたウタクを思い出していました。
窓に貼り付けているメモの一つを見つめるホンジュ。
『2016.3.17 ミョンウォン大学 ろうそくイベント 3月28日 午後8時』
告白のイベントをしている大学生たち。
学生たちがスプレー(雪みたいなのが出て来る)を撒き、花火を持つ中を告白を受ける女の子が歩いています。
そして…
スプレーに花火が引火して、女の子の服の袖に燃え移り…
立ち上がってメモを剥がすホンジュ。
ジェチャンが見た夢
男たちから追われ、つかまってしまうホンジュ。
地面に倒されたホンジュの後ろには「ミョンウォン大学」の文字。
ランニングする学生たち。
そこでハッとして目を覚ますジェチャン。
驚いて起き上がり、大きな溜息をつきます。
ソン検事の部屋を覗き込んでいるイ検事とシン検事に声を掛けるジェチャン。
中では例の同乗者の男の取調べが行われていました。
あの事故で子供が両親を失ったと聞いて悲しんでいる。
でも、自分が運転していたんでじゃない。
隣に座っていただけで、自分が殺したわけじゃない。
止めていたって、どうせ彼は運転していただろう。
たかが鍵を渡しただけで犯罪者のように扱われないといけないのか!?
…と、憤慨している同乗者の男。
覗き見をやめて歩き出すイ検事とシン検事。
その後をついて来たジェチャンに『末席、お前は何でここに来たんだ?起訴か不起訴か決めたのか?』と、尋ねるイ検事。
『ああ、お願いがあるんです。』とニッコリするジェチャンに、何かを感じて逃げ出すシン検事。
同じように逃げようとして、ジェチャンにつかまり『分かった、分かった!何だよ?』と尋ねるイ検事。
『今夜、急用ができたんです。今日の当直を代わりにお願いできますか?』と、ジェチャン。
『漢江地検には恐ろしい話があって、当直を交代すると悪い事が起こるんだ。じゃあ。』と、行ってしまおうとするイ検事。
慌てて『週末の当直を代わります!』と、ジェチャン。
『以前当直を代わったら、その夜カラオケ屋が火事になった。』と、今まで当直を代わったら散々な目にあった…と、聞く耳を持たないイ検事でしたが…
『合コン!合コンをセッティングします!!!』と言うジェチャンの一言で『何だって!?今日の当直だったな?』と、態度を豹変させて握手を求めるイ検事www
『は、はい…。』と、恐る恐るその手を取るジェチャン。
『よろしく頼むぞ、チョン検事!』とジェチャンを見つめるイ検事。
『はい…』と、顔が引きつるジェチャン。
ウタクが見た夢
パトロール中、オ先輩の隣で居眠りしているウタク。
男たちが走って来て、一緒に歩いていたホンジュとジェチャンに襲いかかり…
殴られているジェチャンと泣き叫んでいるホンジュの夢。
そんな夢を見て目を覚ますウタク。
ウタクにお腹が空いたからスンデでも食べに行こうと言うオ先輩に、先にミョンウォン大学の辺りをパトロールしようと言うウタク。
ホンジュ、夢を変える
店から消火器を持ち出そうとするホンジュを『こんな時間にどこに行くの!?』と、止めるホンジュ母。
『お母さん、私今日は遅くなるかも知れない。待たないで。ある人を助けるの。夢で怪我していたの。お母さん、私と一つだけ約束して。もし私が今回の夢を変えて、その人を無事に助けたら…私が復職す事をもう一度考えて。』
そう言って、夢で見たミョンウォン大学に向かうホンジュ。
大学では告白イベントが始まっていました。
夢の通り、女の子と告白しようとしている男の子に向かってスプレーが撒かれ、花火を持った学生たちが彼女たちを取り囲んでいます。
そして…
二人目がけて消火器を撒き散らすホンジュ。
消化剤で花火は消えて、辺りは真っ白になってしまいます。
怒って行ってしまう女の子。
『よかった…。』と、消火器を下ろすホンジュですが…。
当然、イベントをメチャクチャにされた彼らが怒らないはずはなく…
『ごめんなさい!信じられないだろうけど、今私が大事故を防いだのよ。』と、言い訳するホンジュを取り囲む男子学生たち。
何故か体格の良い人ばっかり
慌てて逃げ出すホンジュ。
どこまでも追いかけてくる学生たちから必死に逃げていたホンジュは、突然飛び出して来た誰かに植え込みに引っ張り込まれてしまいます。
ホンジュの姿を見失ってしまった学生たち。
助けてくれたのはジェチャンでした。
『ジェチャンさんがここへどうして!?』と、驚くホンジュ。
『シッ!』と、唇に指をあてるジェチャン。
立ち上がろうとするホンジュの頭を押さえつけます。
暫くホンジュが消えた辺りを探していた学生たちは、諦めてどこかへ走り去って行きます。
その気配を感じて、ホンジュの手を握って隠れていた所から出て行くジェチャン。
途中で見つかりそうになるものの、機転を利かせて何とか学生たちから逃げる事ができた二人。
『夢の中で、ロウソクイベントのせいである女学生が火傷をしたんです。だから私が消火器をブワ~っと撒いて助けたんですよ!でも、助けたのがビックリなことに、私たちがいつも行ってるカフェのお嬢さんがいるでしょう?その子だったんですよ!不思議でしょう!?そちらは私の夢を見て来たんですか?ウタクが言ってたけど、そちらが私の夢をい~っぱい見るって?何でかな?N極とS極みたいなものかな?理由もなく引かれ合うとか?運命~?』と、嬉しそうに話すホンジュ。
浮かれているホンジュとは対照的に、ジェチャンは何やら神妙な顔をしています。
ふと、足を止め『あの時はすみませんでした。有難くもあって。この前、食堂で僕の味方をしてくれた事。』と、言うジェチャン。
『ああ、それ?それ、味方したんじゃないですよ。ただ事実を話したんですよ。』
『じゃあ、取り消す。』
その時話していた飲酒運転事故の同乗者を起訴するのか不起訴にするのか決心したのか?と、ホンジュに尋ねられて『起訴』と答るジェチャン。
『なぜですか?直接事故を起こしたわけじゃないでしょう?たかが車の鍵を渡しただけなのに起訴ですか?』と、ホンジュ。
『「たかが」だから罪でしょう?車の鍵を渡す事が「たかが」なら、そうしないのも「たかが」でしょう?「たかが」の一言で飲酒運転をさせる事になったのなら、「たかが」の一言で止める事も出来たはずです。その「たかが」さえしなければ人を助けられたのに。その簡単な事を知っていてしなかったのなら罪で違いないのです。「たかが」だから、罪です。』と、静かに答えるジェチャン。
『変わったわね。』と、嬉しそうにジェチャンを見つめるホンジュ。
『まあね、誰かのせいで。』と、微笑むジェチャン。
そして、再び歩き始めたジェチャンとホンジュを道路の反対側から見つける学生たち。
彼らが一斉に道路を渡ろうと足を踏み出した瞬間!
ウタクが運転するパトカーに行く手を遮られてしまいます。
パトカーから降りて、彼らに道路を横断しようとした事は道路交通法違反だと言うウタク。
まだ渡っていないのに…と、反論する学生たち。
『俺がぜ~んぶ聞いたぞ。誰かを殺しに行くって。』と、ウタクに協力するオ先輩。
ウタクのお蔭で危ない所を救われたと知るはずもなく…
並んで歩いて行くジェチャンとホンジュを…
道の反対側から嬉しそうに見つめているウタク。
新たな事件の始まり
ロウソクイベントから逃げ出したチョヒ(カフェの店員)は、ホンジュの夢で火がついていた方の腕をさすっています。
そんなチョヒに気が付いて、隣にいた友人がケガでもしたのかと尋ねます。
『そうじゃないんだけど…。変だけど、熱い気がするの。どうしたんだろう?』と、不思議そうにしているチョヒ。
その時かかってきた電話に出たチョヒは…。
慌てて駆けつけたチョヒが見たものは、ベッドの上で冷たくなっている兄と、その兄にしがみついて泣いているもう一人の兄。
チョヒの兄はチキン店の店長でした。
『兄さん…これはどういう事なの?』と、叫ぶチョヒ。
泣いて言葉にならない兄も大ケガをしています。
彼らの側にはイ検事とチェ係長の姿が。
当直を代わったせいでこんな事になった…と、愚痴るイ検事。
弟はシートベルトをしていなくて頭蓋骨と首の骨を骨折したと報告する刑事。
死体を見て、事故の割には出血が少ない事に気付くチェ係長。
死因をハッキリさせるために解剖すると言うイ検事に『いいえ、解剖はやめて下さい。僕が殺したんです。バスに乗れば良かったのに、僕が運転したから…。僕が殺したんです…。』と、泣き崩れる兄。
家族が望まないのなら解剖はやめておこうと言うイ検事。
チェ係長は何か引っかかるようで、亡くなった弟を暫く見つめていました。
ホンジュの思い
ホンジュが家に帰ると、母が台所でカニを洗っていました。
ゴム手袋をはめて母を手伝い始めるホンジュ。
『お母さん、私あの人を助けたのよ。夢で怪我していた学生。だから、約束通り…』
『私は約束したつもりは無い。あんただけで約束したんでしょう?』と、ホンジュの顔を見ようともしない母。
『お母さん。私は日記を書くのがすごく好きじゃない?試験の時、一日に一時間しか眠れなくても、日記は毎日毎日コツコツと書いていたわ。でも最近は6文字で終わる。「昨日と似てる」。予想できるわ。明日も似てるって。だから、ここ一年の日記が以前書いていた一日分より少ないの。』
『何が言いたいの?』
母を見つめて『お母さん。私はただ今日一日がちょっとでも良ければ嬉しいの。夢が怖いからと何もしないで無駄にするんじゃなくて…。』と、ホンジュ。
『だから?復職するって?記者で死ぬ夢まで見たのに?』
『私は死なないわよ。夢を変えればいいじゃない。ジェチャンさんとウタクに会ってからは夢が変わったし、今日も変わったじゃない。変えてみて分かった。「ああ、私の人生で確実な事が一つだけあるんだな」って。』
『それは何なのよ?』と、手を止めてホンジュを見る母。
『確実だと決まっている事は一つもないって事。』と、ホンジュ。
『許可を貰いたいんじゃないわね。通告ね、通告。』と、またカニを洗い始める母。
『通告じゃないわ。お母さんの許可が無ければ復職しない。』と、ホンジュもカニをゴシゴシ。
そっと、ホンジュを見つめる母。
黙って、ゴシゴシとカニを洗い続ける母と娘。
ウタクの推理
今朝のウタクは何だかついていません。
牛乳は古くなっているし、パンは焦げてしまうし…。
美味しそうにエサを食べているウビン(ウタクの犬)を恨めしそうに眺めてから家を出るウタク。
ジェチャンが起きて来ると、台所は真っ白な煙が充満していました。
原因はスンウォン。
『朝ごはんは僕の担当なんだ。料理はメッチャ上手なんだぞ~!』と、ホンジュ母から貰った鯖を焼きながら、ソユンと電話しているようです。
料理上手と言いながら、バッチリ鯖を焦がしているスンウォン。
横から『ソユン!デタラメだぞ~!』と、告げ口するジェチャンwww
怒って追いかけてくるスンウォンから『火事だ~!』と、叫びながら逃げるジェチャン。
朝ごはんがダメになったウタクとジェチャンはファストフード店でバッタリ。
サンドウィッチを頬張りながら予知夢について書き込んでいるノートを見ているウタクに『朝ごはんをここで食べているんですか?』と声をかけて、ウタクの向かい側に座るジェチャン。
『パンが焦げたんです。それでここに来たんです。ジェチャンさんは?』
『僕も、似たようなものです。』
『一つ聞きたい事があるんです。』
『何ですか?』
『あの時の交通事故の話しです。あの事故が、すごく変だったんです。そちらが僕を救ってくれたんだけど、おかしな事にその瞬間、車にぶつかって死んだ感じがしたんです。その感覚が…それが信じられないくらい、すごく鮮明だったんです。もしかして、そちらはそんな経験はありませんか?本当に死んだけど生き返ったような…そんな経験?』
そのウタクの話を頷きながら聞いていたジェチャンは『あります。』と、答えます。
『本当ですか!?iいつですか?』と、顔を輝かせるウタク。
『子供の時なんだけど…。水に落ちた事があったんです。その時、誰かが助けてくれたんです。』
ジェチャンの横にもう一人倒れてる~
『その子のお蔭で助かったのですが…
おかしな事に水の中に沈んで死んだ感じがしたんです。すごく鮮明に。』
ジェチャンの話を聞いて『そうだと思った!』と、パチンと指を鳴らすウタク。
『もしかして、その子は…ナム・ホンジュさんではないですか?』
『ええっ!?』と、驚くジェチャン。
今までの事から一つの仮説を立てたウタク。
自分は命を助けてもらってすごく有難く思って、助けてもらったその人に必ず恩を返したいと思った。
その思いのために夢が始まった。
ジェチャンはホンジュの夢を見るから、その助けた子がホンジュなんだ…と。
自分の仮説に自信を持っていたウタクでしたが、それはない…と否定するジェチャン。
『僕を助けてくれたのは男の子です。ナム・ホンジュさんでなく。』
『僕を助けてくれた人は「パムトリ」っていう、野球が好きな男の子でした。すごく力が強くて勇敢な。』
*「パムトリ」のパムは「栗」なんだけど、トリの意味が分からなくて…。
知っている方がいらっしゃったら教えて下さい
母の許し
その夜、ゴミの分別をしながら、焦げた鯖はどのゴミ箱に入れるのか?と、悩むジェチャン。
そこに『それ、もしかして…私があげた鯖ですか?』と、ホンジュ母がやって来ます。
とっさに誤魔化そうとしたジェチャンでしたが、素直に『思ったより焼くのが難しかった…』と、焦がしてしまった事を話します。
それなら、これから朝食はウチに来て食べないかと言うホンジュ母。
慌てて断るジェチャンに、『頼みがあるから…』と。
『ホンジュが、なぜ記者を辞めたのか知らないでしょう?あの子が夢を見たのよ。記者をしていて死ぬ夢を。それで私がすぐに記者を辞めろって言ったの。知ってるでしょう?あの子が見る夢はちょっと特別だって。それなのに、あの子は復職したいって。』
自分の部屋のドアを開けて、驚くホンジュ。
ベッドの上には、母が準備してくれた通勤用のスーツと靴が揃えて置いてありました。
母の気持ちに涙が溢れるホンジュ。
『だけど、すごく不憫で許したの。自分がやりたい事もできずに生きる事が…すごく不憫で。』と、母。
黙ってその話を聞いているジェチャン。
ジェチャンとスンウォンの好きなものを尋ねる母。
毎朝、タダで作ってあげる…と。
どうして急に朝食を作るなんて言うのかと尋ねるジェチャン。
『これまで娘を何度も助けてくれたでしょう?お返しがしたいの。それに、また助けてもらうかも知れないから。もし…こんな事があったらダメなんだけど。万が一、そんな事が起こったら…ウチの娘を守って下さい。』と、ジェチャンを見つめる母。
その頼みに何も答えず、じっと母を見つめ返すジェチャン。
ホンジュの復帰と隠された心
家に帰ると、ジェチャンはカフェで『復職しようかどうしようか?』と、尋ねていたホンジュを思い出します。
イヤなのではなかった
したいのに、怖かったのだ
翌朝、ジェチャンがバス停に向かうとホンジュが立っていました。
表情と言うものはおかしなものだ
ミラーに向かって、何度も何度も自分に気合を入れているホンジュ。
表情で
誰かの気分、考え、心を
鏡のように映す事ができるけど
バスに乗ると、自分の方が不安でいっぱいなのに、母に電話で『心配しないで』と、元気に話しているホンジュ。
その姿を目にするジェチャン。
表情で
誰かの気分、考え、心を
仮面のように隠す事もできる
会社の前の横断歩道で、やはり足が止まってしまうホンジュ。
信号が青に変わっても、一歩を踏み出す事ができません。
そんなホンジュを見ているジェチャン。
でも、ごく僅かな瞬間に
仮面と鏡の境界が壊れる瞬間がある
弟を泣きながら見送る兄と妹。
大声で泣き叫んでいる兄ですが…
一瞬、その泣き顔に笑みが浮び…
誰も見ることの無い真実が
道路に転がる…
無数のネコの亡骸。
見つけられたくなかった心が
世界に
ごく僅かに現われた瞬間に
その瞬間に向き合う時が来たら
目を閉じないでいよう
まだ信号を渡れないでいるホンジュの…
その手を引いて、横断歩道を渡るジェチャン。
見えないフリをしないで
避けたりしないで
正面から向き合おう
『ナム・ホンジュ、復帰しました!』と、元気に出勤するホンジュ。
ジュンモ事件の先輩に声を掛けるホンジュ。
ホンジュの机に上着を置いておいたと言う先輩。
ホンジュが自分の机の前に立つと…
そこにはホンジュの手帳や社員証と一緒に、あの夢で見た上着が置いてありました。
上着を手に取り、じっと見つめるホンジュ。
これを着て、雨に打たれて死んでいる自分の姿が思い浮かんでしまいます。
上着が新しいデザインに変わった…と、先輩。
さっき、ジェチャンと一緒に横断歩道を渡った後の事を思い出すホンジュ。
会社の前までホンジュの手を引いて来たジェチャン。
『横断歩道を渡るのが、そんなに辛いんですか?』
『さあね。久しぶりだからかしら?辛いです。』と、元気が無いホンジュ。
『それじゃあ、どうしようか?会社の中まで一緒に入りましょうか?』
『どうしたんですか?こなことしたら、私また勘違いしますよ。ずっとくっついて、毎日送ってって。守ってって困らせるかも。』
『そうしてみよう。くっついて、送って、守ってと困らせてみて下さい。やってみるから。』
ジェチャンの言葉に驚くホンジュ。
『まあ…それで安心できるなら、やってみますよ。』
『どうしたんですか?ホントみたいじゃない。』
泣きそうになるホンジュを見て『あ…、ほ、本当ですよ。信じられないんですか?それで泣いてるんですか?』と、慌てるジェチャン。
『信じてるから泣いているんですよ!安心できるから!すごく聞きたかった言葉だから!だから泣いてるんです!』
そう言ってスマホに自分の顔を映し、化粧が落ちた…と文句を言うホンジュ。
ブツブツ言いながらジェチャンのネクタイで涙を拭くホンジュに『ちょ、ちょっと!あ…』と、驚くジェチャン。
『守ってくれるんでしょう?こんなこともしてくれないの!?』と、涙を拭き続けるホンジュに、ジェチャンは諦めた様子。
涙を拭き終わると、チラッとジェチャンの顔色を窺ってから…
その肩にもたれ掛かるホンジュ。
少し驚いたものの…そのまま動かないジェチャン。
『今日は避けないのね…。』そう言って、安心したように瞳を閉じるホンジュ。
ぎこちなく、ホンジュの肩に手をまわして…
まるで、ホンジュを守っているかのように。
新しい上着を、自分の体にあてているホンジュに…
『気に入らないのか?』と、尋ねる先輩。
『違います。すごく気に入りました。』と、答えるホンジュ。
ネクタイに、ホンジュが残したマスカラの跡を見つめて微笑むジェチャン。
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字数制限で、ずいぶん画像や文章を削りました(>_<)
感想は次回で!
では、最後までお付き合い頂いて有り難うございました
画像お借りしました。