6話中編です。
お仕事スタイルで横断歩道に立つ死神。
彼の反対側には白い杖を持った男性が…信号が青に変わった事を知らせるアナウンスが流れて、横断歩道を渡り始める男性。
彼をじっと見つめる死神をチラリと見て、後ろを通り過ぎて行く全身真っ赤の三神ハルメ。
彼女が向った先は病院の小児病棟。
廊下に立つ少女がハルメを見て『お婆さん、こんにちは。』と声をかけます。
少女に向ってシッ!と人差し指を唇にあてて病室に入って行きます。
中には呼吸器をつけて苦しそうにしている男の子がベッドに横たわっています。『もう苦しいのは終わらないとね。とっても苦しかったわね…。お母さんが心配しているわ。』と言って男の子の頭を優しく撫でるハルメ。
すると男の子の呼吸が落ち着き安らかな表情になります。
『お茶を飲む部屋』でお仕事中の死神。
『生まれ変わったらキム・テヒになりたい。』と厚かましいお願いをする死者
慣れた様子で彼女に(キム・テヒの⁇)待機番号を 渡す死神。同じ事を考えている死者が沢山いるようです
オマケに目の前で夫婦喧嘩を始める死者たちがいたり…今日はお疲れ気味の死神さん
次にやって来たのは横断歩道を渡っていた白い杖の男性。
お茶を飲み『これから私はどこへ行けばいいですか?』と尋ねる男性に『入って来たドアから出れば結構です。あの世はUターンです。』と答える死神。
その言葉を聞いて男性はドアの方へと杖をついて歩いて行きます。亡くなっても見えないままなのかなぁ?
ドアを開けると外には『ワンワン‼︎』と吠えてご主人を待つ一匹の盲導犬。
『ハッピー?ハッピーか!?』と驚く男性。
『あなたより先に行ったことが気掛かりだったのか…先ほどからそこで待っていらっしゃいましたよ。道はハッピーがよく分かっています。』天に向かって伸びる長い階段を、かつてそうであったように…ハッピーと共にしっかりとした足取りで上っていく男性。彼が愛犬と共に出て行ったドアを見つめていた死神は何かを感じているようでした。
ソニと出会った歩道橋に来ている死神は、足元に散らばっているサラ金の広告名刺を拾います。その名刺を見て『キム・ミヨンさんはチーム長さんなんだな…。』と大きな溜息をついて空を見上げます。
すると突然コツコツと足音が聞こえてきます。それがソニの足音だとすぐに気付いた死神は大慌て!あたふたしながらソニに見つかるギリギリのところで帽子を被ります。
姿が見えない死神の隣で立ち止まるソニ。何で電話に出ないのよ!?あいつめ殺してやろうか!?私を夢中にさせて!と死神の悪口を言いまくるソニ
心の中でソニに言い訳している死神。怒りに任せ、ソニはその場で死神に電話をかけ始めます。
ソニの指にはめられた指輪に気を取られて、自分のスマホが鳴り始めた事に気付くのが遅れる死神。
誰もいないのに突然スマホの着信音が鳴り始めて驚くソニ。
やっと自分のスマホだと気付いて慌てて電話を切る死神。
急に音が鳴り止んだので『何よ~怖いわね~!』と言うと同時に凍った地面に滑るソニ
もうダメだ!!と思った瞬間、体が空中で止まります。
↑どうなっているのかな?⚫️トリックスみたいですね~
実は身を挺してソニを守っている死神。
勿論そんな事が分かるはずもなく…恐ろしさで悲鳴を上げながら逃げていくソニ。
そんな彼女の遠ざかって行く後姿を見つめる死神です。
珍しく繁盛しているチキン店。ウンタクが一人で接客しているところに駆け込んでくるソニ。
取り乱した様子のソニに『社長さんどうされたんですか?』と心配するウンタク。
『アルバイト生。あんたもしかして幽霊とかそんなもの信じる!?』とソニ。
やって来た幽霊さんたちをチラッと見てから『いいえ~!社長さんったら…この世のどこに幽霊なんているんですか~!幽霊を見たなんて言うのは、その人の作り話ですよ~!』と言うウンタク。
二人を睨みつけている幽霊さんたち
少し落ち着きを取り戻したソニはウンタクにもうすぐ試験だから当分の間バイトを休むように…と言います。
いつもの本屋さんの前でウンタクを待つトッケビ。
向こうからイヤホンをつけ勉強しながら歩いて来るウンタクを見つめます。
生が私に向かって歩いて来る。
死が私に向かって歩いて来る。
生から死へと…お前が疲れもせずに歩いて来る。
それなら私は…こんなふうに言うしかない。
「わびしくない」
「これで十分だ」
「これで良い」と。
ウンタクはトッケビに気付いて『ここで何をされているんですか?』とイヤホンを外しながらやって来ます。
『お前がやって来るのを見ていた。』と言うトッケビ。
『おぉ~!こんなに長く?ちょっと感動。だけど、こんなに長く見ていれば何か違いますか?それとも相変わらずそうなんですか?』
『何が?』
以前、ウンタクの20歳、30歳の姿が見えない…と言っていたトッケビ。
それは今もそうなのか?と尋ねるウンタクですが、それは今も変わりないようです。
『私が「その他抜け落ちた者」だからそうなのかな?大した存在じゃなかったのに特別になった。自分で作るように…それが私の未来だから。心配しないで下さい。いつも辛いわけじゃない。私は今、謙虚に自分の運命を受け止めて、謹んで生きている勇敢なトッケビの新婦だから!』と言って満面の笑みをトッケビに向けるウンタク。
でも、やっぱり自分の20歳、30歳が気になるウンタク。
『こうやって育っているはずだ。こんなふうにずっと…美しく。』
『どうして分かるんですか?一日二日は憎らしいかもよ!』
『一・二ヶ月ってこともある。』と言うトッケビに顔をしかめるウンタク。
並んで歩き始めるトッケビとウンタク。
トッケビが守護神をするのに何か基準はあるのか?と尋ねるウンタク。
基準は無くい。ただその時その時の気持ちで…大人と子供なら子供を助ける。
世界から遠ざかってしまうところだった時に初めて差し伸べられた手が子供の手だったから…と言って
祖父の死に嘆き悲しみながらも『私を受け入れて下さい。今から私がお仕えします。』と健気に言っていた幼い子を思い出すトッケビ。
大人だったのに何故オンマを助けてくれたのか?とウンタク。
あの時は自分が酒に酔っていて気が弱くなっていた。それにウンタクのオンマが助けて欲しいと言ったのは自分の事ではなかったから…とトッケビ。
ふと歩みを止め『助けてと言う言葉に答えてくれたのがおじさんで…それが奇跡のようで…嬉しくて…。』と言って涙を流すウンタク。
そんなウンタクを愛おしそうに見つめながら…ぎこちなく彼女の頭をポンポンと叩くトッケビ。
頭はこうやってナデナデするものだ…とトッケビの頭をナデナデするウンタク。
トッケビは自分の頭を優しく撫でるウンタクの…涙で光るその瞳から暫く目が離せませんでした。
ふと我に返り『今日のようだ。一日二日憎い日。』と言って先に歩いて行ってしまうトッケビ。
涙を拭い文句を言いながらトッケビを追いかけるウンタク。
家に帰ると立派なクリスマスツリーが飾ってあって感激するウンタク。
おじさんが全部自分でしたのか?と尋ねるウンタクに『この二つの手を休ませないと…』と自分の手を見ながら行こうとするトッケビ。
トッケビを呼び止めて今まで自分の事ばかりで悪かったと謝るウンタク。
本当に追い出されるかと心配だったり、おじさんが「抜いてくれ」と頼むのが面白かったり、綺麗になって他の女性に会ったらどうしようかと思ったりしていた。
とにかく決めた。綺麗にしてあげる。おじさんみたいに良い人のお願いが悪い結果にはならないだろうから…とウンタク。
『どこで綺麗になりますか?この綺麗なツリーの前で?』と言って腕まくりするるウンタク。
突然の申し出に『今!?今日、すぐに!?』と驚き、慌てて電話がかかってきたフリをして逃げ出すトッケビ
『電話が逆さまですよ~!』と玄関を出て行くトッケビを不思議そうに見送るウンタク。
トッケビが逃げ込んだ先は死神の『お茶を飲む部屋』。
突然入って来たトッケビに『どうした?死んだのか?』と冷静に言う死神。
『予行演習だ。酒はあるか!?』と言って椅子に座るトッケビ。
何があったんだ?とトッケビの隣に座る死神。
ウンタクが剣を抜くって…と言うトッケビに『あの子は正確に知らないんだろう?それがどんな意味なのか。』と死神。
『言えなかった。あの子が私をすごく好きだから…心配で。お前は知らないからそうなんだろうけど、あの子は私が凄く好きなんだ。私に会うなり「愛してます。嫁ぎます。」って私がどれだけ困ったことか!知ってるのか?何も知らないくせに!あの子が私を好きじゃない理由なんて無いじゃないか!』
『どうして無いんだ!?いくつ違うんだ!?あの子が大学に行ったらイケメンで若い子が沢山…』
『900歳が何だ!』
『何で歳を減らすんだ!?939歳だろう!?』
『おい!実は私は早生まれで一歳少ない。』
ムキになるトッケビに思わず笑ってしまい『ああ…笑ったらダメなのに。』と呟く死神。
『酒より良いな。』と死神と一緒に笑うトッケビ。
『もう一度、遠ざけようか…?あの子だけが私を死なせられるのに…あの子が私を生きたくさせる。笑うだろう?』
『勘違いするな。あの子がいなくても、お前はちゃんと生きていた。』
『そうか?だけど、なぜその時の事が思い出せないんだろう…?』としんみりしてしまう二人。
ベッドに横たわりウンタクと過ごした日々を思い出しているトッケビ。
人懐っこくトッケビを『おじさん!おじさん!』と呼ぶウンタクの笑顔。
『やめろ…呼ぶのを。私を呼ぶのをやめろ、チ・ウンタク。もう行こう…。』そう力なく呟くトッケビ。
『おじさん!』と言ってウンタクがトッケビの部屋のドアをノックする音が聞こえますが、ただ目を閉じただけで身動き一つしないトッケビ。
ドアの前で様子を窺っているウンタク。返事がないのでもう一度ノックしようとしますが…諦めて『具合でも悪いのかな…?』と呟きます。
いつの間にかドアにもたれ掛かってボンヤリしているトッケビ。
やっぱり長くなってしまいました…
6話はラストシーンがとっても綺麗でステキだから文字数を気にせず丁寧に仕上げたいな…と思ったので、一旦ここで区切ります。
最後まで読んで頂いて有難うございました
画像お借りしました。