ショパン物語12 舟歌作品60
長らくお休みしていたショパン物語を再開しますが、今回は作品番号順ではなく、晩年の舟歌へ飛んでみたいと思います。
というのも、6月のリサイタルに演奏するために、今は舟歌にフォーカスしているからです。
ショパンの舟歌は作品番号60。
ショパン作品の中でも最晩年のカテゴリーに分類されます。
1845-46年に作曲されており、これはショパンが亡くなる3-4年前。
調性はFisdur。シャープが6個もついている。
珍しい調性を選んで作曲している!
特別な感じがしますね。フラット5個のノクターンとかも何だか別世界のイメージがありましたが、この舟歌はそれ以上かな、と思う😅
今はこの作品から見えてくる物語を更に明確に自分の中に落とし込みたいという感じになっています。
いろいろな解釈があるとは思いますが、私が楽譜から見えてきたものを掘り下げていけば良いのかな、と思いながら取り組んでいます。
夢、または彼岸の世界に迷い込んだかのような。
舟は自然と流れていく。
最初から何となく悲しみを予感させるけれど、本当はどこに向かって流れているのかは主人公にはわからない感じ。
さまざまな場面が現れては次に進んでいくのですが、、、行き着く先は?
というストーリー性に満ち溢れた作品なのかな、と考えながら、内容がわかるように、光溢れる調性なので、ある場面では印象派絵画のように、などなど天才ショパンの高峰を目指して登山⛰しているみたいな気分!
ポーランドもショパンの生きた時代にはロシアに攻め入られました。
その時にフランスにいたショパン。ポーランドにいる家族、友人の安否をどれほどまでに心配したことでしょう。二度とポーランドに帰ることは出来なかった、その悲しみは計り知れません。
今の世界で起きている悲しみと重なってしまう。
1日も早い平和を願っています✨