昨年の12月、余命宣告を受けた後、義母にどのように伝えていいものかと悩んでいた。


三年半前、仙台でいきなりの末期癌の宣告をうけて動揺した私は、当時、泣きながら義母に連絡すると、


「息子を死ぬ前提で話さないで!癌なんて治るわよ!今の時代!聞きたくないわ!」

とかなり強い口調で返された。


その時はカッときたが、確かに息子に当てはめて考えてみると、義母の気持ちも理解できた。

その後も何度も入退院を繰り返してきたが、ネガティヴな話を義母にするのを避けてきた。

旦那も病気のことは話したがらないので、家庭でもその話は触れずに過ごしてきた。


義母には折に触れて、旦那が連絡しているだろうと思い込んでいた。


しかし、余命宣告は非常に強い覚悟がいるので、旦那はどのように伝えたのかを聞いてみると、


「そんなこと、病気になった時点でわかることやから、いちいち連絡せんでいい。もうその話はしたくない。」

と返された。

いままで一切、体調のことは話してなかったようだ。

男性とはそんなものだろうか‥ともおもったが、
色々と考えながら日がたち、お正月に東京から義姉が来て、一緒に義母宅に(舅とは離婚している)行った。


なかなか正月そうそう話せる内容でもなく、義姉義母ともに旦那の体調には触れなかった。


さとってるのだろうか‥

ともおもったが、もし、私の息子なら、やはりきちっと伝えておいてほしいと思い、昨日、義姉と義母に伝えた。


我々が体調の話をしなかったから、治ったと思っていたようだった。その分動揺がすごくて、私も昨夜は眠りが浅かった。


「もっとマメに体調のことを話してほしかった」


グサッときたが、三年半、入退院や転移するたびに報告していたら余命宣告をすんなり受け入れられただろうか。

ずっと見てきた私でも、すんなり受け入れられた話でもない。死の順番が入れ替わると、残された人間の人生も大きく左右する。親は子供を頼り、嫁は旦那に支えられ、息子は父親の背中を見て育つ。その代わりを誰がするのか。

人の存在は、その人の年齢や立場で価値が上がったり下がったり。私は私の出来る範囲で支えていけたらいいなと思う。
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