大学受験 英語勉強法〜英文法問題にチャレンジ(1)/解答編〜 | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

前回、軽く1問だけ文法問題を出してみました。今回はその解説をしていきますね。


《問》以下の英文を読み、空所に入る最も適切なものを①~④から選びなさい。
The girl (   ) is playing tennis with is Maria’s sister.

① who   ② whose   ③ whom   ④ he



《解説》
まず解答から言うと、④heです。


まずダメなものからいきましょう。


②whoseは"whose+名詞"という形で使います。イメージとしては"whose+名詞"で1つの関係代名詞になっている感じです。しかし、ここでは後ろにセットの名詞がないので×です。


次に、③whomも×ですね。whomは関係代名詞節内でOの働きをします(=節内にOが不足している形になっている)。しかし、どう見てもis playingに対するSがないので、whomではこれをカバーはできません。


さて問題は①か④かですね。


①を代入してみましょう。
そうすると、The girl who is playing tennis with is Maria’s sister. となります。


一見いけそうですけど、やはり×ですね。is playingに対するSはあるものの、withという前置詞とセットになる名詞がありません。これをwhoではカバーできないので×と判断すれば良いでしょう。


ここで今までの内容も踏まえて、空所に入れるべき表現はどんなものか考えてみましょう。


『(1)is playingに対するSがないので、Sになれるもの+(2)withとセットの名詞(前置詞の目的語)となれるもの』となります。


でも、残念ながらこれを両立できるものは英語にはありません。


ならどうするか?


そうです。「関係代名詞の目的格の省略」が行われていると考えれば良いですね。


すなわち、The girl (whom) ④he is playing tennis with is Maria’s sister. と考えてあげればOKです。


ざっくり言うと、『"名詞+SV ..."という形になっているときに関係詞(=関係代名詞・関係副詞)が省略できる』のがルールです(少々の例外に見えるものあり)。


よって、ここでもそれが適応されていると考えれば良いでしょう。

ちなみに英文の訳は「彼が一緒にテニスをしている女の子はマリアの妹です」となります。


《追伸》
どうですか? テキトーに文法を扱っていては解けないですよね?


「いやいや解けたぞ!」って人。僕が上に書いたみたいな内容をすべて頭に数秒以内に巡らした上で正解が出た場合は全然OKです!


でも「そんなことはないかな…」と思っているのであれば、まだまだ文法力を鍛える意味があると思います。


たった1問ですけど、ちょっとした確認に使って頂ければと思います!