完璧な発音にこだわらず発話していく | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

高2生と面談していて、本当に典型的な日本人だなと思ってことがあります。


そこで今回は『完璧な発音にこだわらず発話していく』ということについて書いていこうと思います。



●完璧主義が逆に痛手に●
国公立大の入試が非常に近いこの時期は、同時に現高2・新高3生
対象の面談を行っている時期でもあります。


そんな中、僕の高校の後輩も生徒の中にいるので、面談していきました。


灘高らしく東大志望なんですが、まだまだかなり怪しいレベルです。


学校の順位を聞いている分には、全然行ける可能性のある順位ではあるのですが、英語だけ見ればかなり怪しいものです…。


むしろ京大よりも東大の方が英語的には安全かな…と思える状況です。


英語がそこまで得意じゃない子にとっての得点源は『要約問題とリスニング』です。


しかし、そんな中、「リスニングが苦手なんです」と。


とは言っても現状でセンター試験レベルであれば、「50点満点で36~38点あたり」とのこと。


一般的には十分な点数です。


そこで「リスニングの勉強って何したらいいですか?」と聞かれ、リスニングの勉強法として一般的な『ディクテーションとシャドーイング』の話をしました。


ディクテーションは流れてくる音声をそのまま書き写す作業。


シャドーイングは流れてくる音声に続いて発音していく作業です。


特にシャドーイングの方は『音声のマネをしていく』ことになるわけですが、その時に生徒いわく「僕、発音下手なんです」と。


やっぱりこういった意識が日本人には強いんでしょうね…。


もちろんキレイな発音ができるならできたで良いと思います。


ただ残念ながら、中学生以降はもはや完璧な発音を身に付けることは基本的に無理なんですよね。


これは脳の構成上仕方ないことです。


もちろん血の滲むようなトレーニングを積むことで可能となるとは思いますが、そこまでしなくてもちゃんと通じる英語を話すことはできます。


もっと言えば、世界中に完璧なまでに癖のない発音をするネイティブがどれほどいるのか…。


日本にも「方言」があるように、アメリカやイギリスにも「方言」はあるわけですよね。


ということは、常に僕たちは「方言を含んだ英語」を聞く可能性の方が高いわけです。


であれば、別に「日本人ならではの方言が含まれた英語」でも良いじゃないですか。


そんな完璧な発音ができなくたっていいじゃないですか。


そうやって完璧な発音にこだわるあまりに、英語を発音することをしないくらいなら、変な発音でも発音する方が何倍もマシだと思います。


変に完璧主義になりすぎず、発音していくことが、その先へと大きくつながってくると思いますね!